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Channel: マンガソムリエ兎来栄寿のブログ 先刻の箚記(さっきのさっき)
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ドラゴンボール 神と神 感想

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ドラゴンボール17年ぶりの劇場版!
そのお陰で、渋谷には悟空像が立っていたり、このアメーバでもコラボキャンペーン展開していたり、
とDBフィーバー。

何と、今作は鳥山明先生が自ら設定や脚本に携わってしまっているとか!
これはもう、ドラゴンボールで育った人間としては観るしかないですよね!


楽しみに観に行きましたが……


これが、とても面白かったです!


今まででも最強の敵という事で、途轍もない緊張感の中でのバトルを想像していたのですが……
予想よりも遥かにギャグ色が濃く、鳥山先生が関わったというのがよく解る内容でした。
敵となる破壊神ウイス様も、かなり憎めないキャラクターで良い味を出していました。

特に、ベジータ絡みでは何度笑わされた事か!
堀川りょうさんの熱演は必見です。

懐かしい面々も登場し、ファンサービスもたっぷり。

そして、バトルシーンも最新のCG技術を使い、豪華で派手です。
西の都での立体的戦闘時のカメラアングルの浮遊感・爽快感は抜群。

EDのツーバスドコドコアレンジのチャラヘッチャラ、そしてクレジットの横に出ていたあの映像も良かったです

もっとシリアスなストーリーを期待していた人には合わないかもしれませんが……

上映後、子供も大人も笑顔になっていたのが印象的です。


子供から往年のドラゴンボールファンまで皆が楽しめる内容になっていたと感じました。
ファンの方は是非劇場に足を運んで欲しいと思います。


80点。


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あ、ドラゴンレーダーケースと四星球ボールペン貰えましたよ(^-^)

4月上旬新刊チェック

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3月は花粉症と咲-Saki-阿知賀編最終話とフロンティアゲートブーストプラスとリベリオンズで物理的にも精神的にもキャパシティ一杯一杯で、マンガソムリエがあまり出来なかったですが、4月からはまたやっていければと思います。

……春アニメ、面白そうなのが多くてまた大変なのですが!(笑)


2日

めしばな刑事タチバナ 9
ルートダブル - Before Crime * After Days - √Double

4日
めだかボックス 20
こちら葛飾区亀有公園前派出所 185
NARUTO―ナルト― 64
新テニスの王子様 10
食戟のソーマ 1
SKET DANCE 30
八重の桜 1
ワンパンマン 3
To LOVEる―とらぶる― ダークネス 7
キングダム 30

5日
サイコメトラー 8
もやしもん 12
アバンギャルド夢子 新装版
デビルエクスタシー 1 新装版
砂の栄冠 12
センゴク一統記 3
モンタージュ 11
となりの関くん 4

6日
あねぐるみ 1

8日
ANGEL VOICE 31
魔法少女・オブ・ジ・エンド 2
バチバチBURST 4
聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話外伝 7
ブラック・ジャック創作秘話 手塚治虫の仕事場から 3
サル!マネー!!

9日
進撃の巨人 10
まじもじるるも 魔界編 4
夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~ 13
怪物王女 20
女子攻兵 3
罪と罰 4

10日
バガタウェイ 9

12日
たいようのいえ 8
住職系女子 3
おはようおかえり 5
ヤマトナデシコ七変化 33
おんなのいえ 1
ニコニコ妖画
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
惜日のアリス

15日
無敵のツァラトゥストラ 3


4月下旬新刊チェック

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16日
図書館の主 5

17日
アゲイン!! 8
七つの大罪 2
ボールルームへようこそ 4
賭博覇王伝 零 ギャン鬼編 8
神さまの言うとおり弐 1
鉄拳チンミ外伝 4
鉄拳チンミLegends 15
FAIRY TAIL 37
AKB49~恋愛禁止条例~ 13
山田くんと7人の魔女 6
ましろのおと 8
むこうぶち 35

18日
されど罪人は竜と踊る 12
名探偵コナン 79
銀の匙 Silver Spoon 7
絶対可憐チルドレン 34
月光条例 22
神のみぞ知るセカイ 21

19日
東京喰種トーキョーグール 7
ヒトヒトリフタリ 6
ねじまきカギュー 9
暁のヨナ 11

23日
バガボンド 35
神の雫 37
少年ノート 5
銃夢 Last Order 18
チーズスイートホーム 10
GIANT KILLING 27
おおきく振りかぶって 21

24日
つづきはまた明日 4
静かなるドン 107

25日
咲-Saki- 11
咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A 5
荒川アンダー ザ ブリッジ 13
最遊記異聞 1
朗読執事 ~英国執事学校編~
マイルノビッチ 8
アオハライド 7

26日
黎明のアルカナ 12
ぴんとこな 9
八重の桜 1

27日
ホリミヤ 3

29日
このSを、見よ! 14
土竜の唄 35
拝啓、旧人類様。3

30日
エバタのロック 2
リュウマのガゴウ 3
朝霧の巫女 9


今月は、小説に注目作が多いですね。
まず今日のルートダブル、そして12日にはAmazonでの予約数が5桁に達したという村上春樹さん最新作、それと同日に坂上秋成さんのデビュー作、そして18日にはされ竜最新巻。
どれも実に楽しみにしています。

マンガでは、西条真二先生の最新作『サル!マネー!!』、『少年ノート』、『罪と罰』辺りは特に楽しみです。

『朝霧の巫女』最終巻の文字には、嘆息しました。

勿論、『咲-Saki-』『阿知賀編』同時発売は別格です。

シュガーラッシュ 感想

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何かの映画を観た時、予告編で出て来た車座になっているクッパやザンギエフやベガ達にとても興味を持ったこの作品。

「ゲーム好きなら観た方が良い」と言われ、そして小島秀夫監督も賞賛しており、メタルギアソリッドのゲノム兵ネタも含まれていると聞いて興味を持ち、観て来ました。


予告編の後に、一時Twitter上でも話題になったショートアニメ「紙ひこうき」が流れてビックリ。
ほぼ台詞なしなのですが、良いセンスで作られた作品です。


そして、シュガーラッシュへ。

様々なゲームの悪役がゲームセンターの閉店後に一堂に介し、いつも酷い目に遭わされている事を嘆き合うものの、「俺たち悪役はこのままで良い」と現状を肯定する中、主人公のラルフは自分もヒーローになりまともな生活と人との関わり合いを持ちたいと強く願う所から物語は始まります。

ストーリーの随所に、ゲーマーなら思わず反応してしまう小ネタや遊びが仕込まれていて、楽しく観られました。
ゲームセンターが閉店すると、スト2の画面の中のリュウとケンが戦うのを止めて
「よし飲みに行くか」
「お前のオゴリでな」
というやりとりをするなど、楽屋裏のゲームキャラクター動きを楽しめるのが面白いです。
ソニックやパックマンなど、ワールドワイドで人気なキャラが目白押し。

ゲームセンターで楽しく遊ぶ子供達の姿には、幼少時の思い出を回顧せずにはいられません。

メインストーリーは王道的ですが、しっかりと構成を練っており安心して観られます。

登場人物もラルフやヒロインのヴァネロペを中心に、魅力的に描かれていたと感じました。

しかし、子供にはネタの部分は解らない物も多そうですね。
↑↑↓↓←→←→BAとか多分知らないでしょう(笑)
ベガが「お前ターボになるのか」と言ったシーンでは、スト2ターボを思い出して笑ってしまいましたが、作中のタームだったという。

そういう意味で、大人も子供も楽しめる作品だと思います。

最新の技術で描かれた8bitの世界が本当に魅力的です。
あの荒いドットと電子音の融合の中にある魂は永遠ですね。

スタッフロールの部分の絵なども好きです。



ゲームが好きな人、かつてゲームで楽しく遊んだ思い出がある人は、観て何かしら感じ、楽しめるでしょう。
子供が観る娯楽作品としても、ディズニーの中堅以上のクオリティはしっかりと持っています。


ただ、最後のアレとアレを使った大仕掛け、まさかそんなネタまで持って来るとはと驚いたのですが……
あれは子供が真似しちゃったら駄目ですよ(笑)

アリスと蔵六1巻 地球戦争1巻

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アリスと蔵六 1巻
今井哲也

おれは曲がったことが
大嫌いなんだ



『ハックス』の今井哲也先生の最新作です。
前作の、少年時代の夏休みの空気を非常に上手く出した名作SF『ぼくらのよあけ』(1巻75点 2巻75点)がとても面白かったので、今作も期待しておりました。


"研究所"から脱走した、"アリスの夢"と呼称される存在の中でも筆頭の能力を持つ少女・紗名。

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彼女は、"鏡の門(ルッキングラス)"を通じて「想像したことをすべて具現化できる」という恐るべき力の持ち主だった。

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紗名は研究所に追われる身となりながら、街で一人の頑固老人・蔵六に出会い、生活を共にする事になる――


感情の成長の仕方も普通の人間と違う紗名。
そんな事情は知らず、無礼で不遜な紗名を大人として人間として、真っ当に叱りつける蔵六。
何でも出来る紗名が、蔵六の剣幕に気圧される所がコミカルで面白いです。

又、力が強力な
分とてもお腹が減るという設定で、食事に目を輝かせる様が可愛いですね。
ホットケーキのシーンは実に美味しそうで、夜中に読むと危険です。

蔵六の孫である早苗も、紗名の心を融かしていくのに一役買います。

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柔和な性格の黒髪ロング少女、私が好きにならない訳もなく。

しかし、無限の想像力と創造力故に世界と自身の境界がなく、必然的に他人との境も含めて自我が曖昧である状態というのは空恐ろしいですね。
少々、「ルートダブル」にも繋がる物を感じました。


『ぼくらのよあけ』にしても、超科学と小学生の夏休みという、あまり掛け合わせない二軸を上手く用いて独自の面白さを生み出していた今井先生。
今回も、超能力を使える少女という一点だけであれば巷に幾らでも溢れていますが、その相棒に頑固一徹の老人を持って来るというアプローチはなかなか珍しいですし、その得意な二輪によって上手く物語が回っていきます。

今巻をラストまで読んで、またこのお話の最後は感動の結末が待っているのだろうなという予感を感じました。

絵にクセはありますが、今後も期待大です。


70点。




地球戦争 1巻
小原愼司

『20面相の娘』の小原愼司先生最新作。

80年代の少女漫画を思い起こさせる表紙の絵柄とタイトルに惹かれて購入しました。
カバーも本も装丁が良いですね。
旧時代調の漢字カタカナ文の帯も、良い感じに一昔前の雰囲気を持たせています。


舞台はロンドン。

万国博覧会で世の中が盛り上がっていた1850年頃。

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主人公は、孤児院で悪辣な大人に虐げられながら、街で盗みを働き日銭を稼ぐ少年オリバー。
方や、ヒロインのアリスは、盗みを働くオリバーを見て「お金が必要ならご両親からいただけば良いのに」とマリー・アントワネットのような発言をする名家のお嬢様。

そんな接点の無い二人を繋げたのは、突然襲来した謎の三本足の怪物。

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人間たちを無慈悲に殺戮していくこの謎の存在に対し、人々は大混乱に陥る。
そんな中で二人は再会し、生き残るための戦いと逃亡が始まる――

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始まりはまるでハウス名作劇場のようで、そのままでも物語として展開できそうな感じです。
が、そこで敢えてタイトル通りの展開に急変していく突飛さが面白いです。


謎の多い怪物の正体や、少年少女の逃避行の行方が気になります。

巻末の座談会では、トニーたけざき先生がまだPC9801も無かった時代に100万円を握りしめてPCを買いに行ったお話や、小原先生の後に沙村広明先生・黒田硫黄先生・五十嵐大介先生らが立て続けに四季賞を受賞したお話なども含めたインタビューが乗っており、興味深かったです。

古風なテイストを好む方、異形の生物と戦うSFが好きな方は読んでみては如何でしょうか。


70点。

新次元アセンション1-2巻

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新次元アセンション 1,2
渡辺瑞樹

その気になれば人間なんて簡単に操れる
本人に全く自覚のない形で
危機感を持て



ノストラダムスの大予言である1999年を目前に、マガジンで連載され人気を博した『MMR』。

この『新次元アセンション』は、既に過ぎてしまいましたが2012年12月21日というマヤ暦の終焉に際した現代のMMRと言ってもいい作品です。



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主人公の高校一年生・天海千年(あまみちとせ)と、その従兄弟である(自称)超天才・明智多聞が、様々な事件や怪現象に遭遇していく物語。


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中高生の間で「聞くと頭の良くなるCD『トリガー』」が流行しているという所から開幕。

スマホでニコニコ動画やTwitterを使うのが日常になっている現代の時代性が切り取られています。
余談ですが、このうさぎ型のiPhoneカバー、私も愛用しております。


この「トリガー」には秘密が隠されており、聞いた者が家族ごと失踪するという噂もある中で、事件が起こる――

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人間が知覚できなくとも脳に影響を及ぼす「音」、「ヘミシンク」や「バイノーラルビート」とは……

怪奇現象に対し、科学的なアプローチで謎を解明していこうとするプロセスが実に『MMR』っぽく、醍醐味です。
既知の物もあれば初めて聞くような事もあり、好奇心が擽られます。


話が進むにつれ、様々な事件やキーワードが登場します。


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フィラデルフィア実験、黒点数の増加、大規模太陽フレアによる磁気嵐、NASAの警告、人体自然発火現象、アセンション、ディセンション、


日月神示、HAARP、アクティブ・ディナイアルシステム、ロスチャイルド一族、ロックフェラー家、イルミナティカード、クレヤボヤンス、プレコグニションetc...


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幕間には、詳細なコラムまで付いていて、外連味たっぷり。
9.11や3.11など、直近の大事件を絡めた話も。

キャラ的には、美形で聡明ながらセンスがちょっと変なアンソニーや、コミュ障ながらメールだとテンションの高い桐生萌郁さんチックなヒロイン・アルラウネこと彼我さんが良いです。

絵も綺麗で読み易いですし、「ムー」や『MMR』など、オカルト系好きの方にはお薦めです。


70点。

祝 連載再開 咲-Saki- 第109局[屈指] ,立-Ritz-阿知賀編 感想

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最初に、先日も触れた聖地吉野での阿知賀編イベント
本日の消印まで有効で、意外とまだ定員に達していないようです。
ご興味の在る方は是非どうぞ。
聖地の桜の下で私と握手!



前回記事:咲-Saki- 第108局[世界] 感想






小林立先生、怪我で入院とは聞いていましたが、今回の後書コメントによれば利き腕を粉砕骨折してしまわれていたとか……

神の腕が……!
何とお痛わしい……
世界的な損失です。



本編が休載している間に、阿知賀編はコミックス一巻分近い分量と共に完結を果たしました。
まともに作画はできなくても、プロットやネームなら……!
と、奮闘し続けたであろう立先生が慮られ、更なる涙を誘います。



そして、ようやくこの日が。
本編の続きが読める時が来ましたo(^-^)o

しかも、今号には嬉しい部分がたっぷり。



まず、巻頭カラー!



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吉木りささんの太ももの横に、石戸霞さんと薄墨初美さんが!

咲-Saki-界でも随一のおもちがはっちゃんの頭上に鎮座しております。

今だけはっちゃんになりたい人の行列で長野から奈良位まで届きそうですね。





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そして、このカラー絵は4月25日発売の11巻の表紙にもなるようです!
また、同時発売の阿知賀編5巻の表紙は花田煌先輩!┏(*'ヮ'*)┓すばらっ





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更に更に、その表紙絵を用いた永水女子クリアファイルが次号のヤングガンガンの付録に!

阿知賀編が始まり松実玄さんに出逢う前、本編では石戸霞さんと神代小蒔さんを一番に推していた永水ファンの私としては5冊位は買っておきたい所。
滝見春さんはしっかり黒糖を持っているっぽいですね。





そして何と!

今号には『ムダヅモ無き改革』の大和田秀樹先生による「立-Ritz-」の4年ぶりの描き下ろし「立-Ritz- 阿知賀編 episode of Side-A」も収録!




大変豪華です。
新年度の幕開けに最高のプレゼントを頂いた気分です(^-^)







そんな所で、以下は作品内容についてネタバレ全開で語って行きます。
未読の方・単行本派の方はどうぞご注意下さいませ。















































































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ヤンガンを捲り始めてすぐ咲-Saki-が美麗なカラーで立ち現れる歓び。

その嬉しさを更に何乗にもしてくれる今回の見開き扉絵。


長野県決勝で相まみえた、各校の強敵(とも)達。

何故、この3人なのかな~と思ったのですが、共通点としてはそれぞれが決勝卓での稼ぎ頭だったという所でしょうか。


それぞれに抱える思いを、その学校の全員分の思いを含め清澄の優希が託され受け継いで先に進んで行くという構図が胸を熱くします。


と思っていたら次のページにて、




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龍門渕の限りなくアウトに近い法へのチャレンジャー国広くんが、過去最高に危険な露出をカラーで敢行!
噴き出すとかそういうLevelではありませんでした。

隣の衣だって相当はだけているのですが、それが気にならなくなる程の圧倒的インパクト。

ボカしになってないボカしがまた。

またアメブロ公開停止になっては困るので、申し訳ないですが加工させて頂きました。
実物はご自分の目でお確かめ下さい。


全てはごく自然に受容・スルーされて普通にストーリーが進行する狂態に、戦慄すら感じます。

が、これもまた咲-Saki-。
それが良いのですね。





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何事もなかったかのように平然と座る一ちゃん。


何気に沢村智紀さんの私服もエキセントリックなデザインですね。

改めて言うまでもない事ですが、立先生のファッションセンスが只事ではありません。



ともきーの使っている端末はiPad miniなどの10インチ前後のタブレットっぽいですね。

ノートPCから時代に合わせて進化しています。
ともきーは船Qと仲良くなれそう。





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そして、何故か柱で衣、一と共に紹介もされるともきー。

しかし、カラーで書かれてる純くんは居ないというこれまた不思議な……





と、現状解説役となっているサブキャラだけでも大いに盛り上がれる咲-Saki-。





本編の流れを追って行くと、現在はタコスが親の連荘をしている東一局5本場。

役なしを迷いながら7巡目で親リーしたタコス。





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が、その一発を食い取りつつ、タコスの現物で待って、成香さんからロン和了るという熟達した打ち回しを見せ付ける辻垣内さん。

獲得点数こそ低いですが、しかしタコスの東場の親番を詰んだという意味では見た目の点数以上に計り知れない価値を持つ和了。




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その後も、発ドラ4をテンパっていたタコスに対し、ピンフイーペー赤2の和了牌を掴ませ下ろす辻垣内さん。

タコスはタコスで、兎のような危険牌察知能力まで発揮していますが……


流石は全国個人戦3位の風格といった所。

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ほぼ魔物化している東場の優希をしてこれですから、南場ではどうなる事か。
未だに1万点そこそこしか稼げていない優希からすれば、空恐ろしいでしょう。





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しかし、今回私は辻垣内さんよりも、どちらかというと成香さんに注目していました。

連荘し調子付いている親のタコスのリーチ、そして上記の捨て牌。
他に安牌が無い中で唯一の現物を捨てる成香さんの選択は決して悪くないです。
何もかんも筋引っ掛けの形にまでしていた辻垣内さんが巧い。

ところで、結果的に振り込んではしまいましたが、この手牌。
3pから引ければタンピン三色ドラ1で、跳満・倍満も見える手を7巡目にイーシャンテン。
またしても、順子系の手が割と早い順目に整っています。
もし能力者なのだとしたら、この辺りが鍵になっていそうです。

有珠山高校の実力は未知数ですが、伊達に準決勝まで上り詰めて来てはいないでしょうし、どこで爆発が来るか。


爆発といえば、姫松の漫ちゃんも。

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「爆発カムヒア!」
「ヒアやとこの控え室が爆発しちゃうでお姉ちゃん」
という愛宕姉妹の漫才も面白い所。

相手が強いと爆発する可能性が高くなる漫ちゃんも、どこかで走って来るのかもしれません。
漫の曖昧な能力は、すばら先輩の「絶対トばない」能力と、そしてそれを期待されてオーダーされてる所と相似していますね。

そして、地味に空になっているテーブル上の料理。
船Qもよく食べていましたが、大阪代表は食欲旺盛なのでしょうか。




そんなこんなで、誰にも賽を振らせない事は叶わず、漫ちゃんの親もあっさり蹴られて辻垣内さんの親番へ。

今後の闘牌も大いに楽しみです!







そして、今号の最後に掲載されているオマケ読み切り「立-Ritz- 阿知賀編」。

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一コマ目から大いに笑わせて貰いました。
いきなり聖地吉野の美しい桜景色!
一週間後が本当に楽しみでなりません。

阿知賀編のタイトルロゴもちゃんと公式のを流用してますね(笑)

Based on a true story――(この物語は実話に基づくものである)というアオリもまた。

久々に見る大和田先生の描く立先生(と担当のマンション横山)。

まさか再び見られるなんて思ってなかったので、両先生のファンとして大変嬉しいです。

が、

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その吉野を巡る最中に、何者かの陰謀によって右腕に怪我を負ってしまう立先生。
取材旅行中に利き腕を怪我したという実話を踏まえたエピソードが何とも言えないです。
連載再開時に休載理由をネタに漫画にしてしまうという、この企画にGOサインを出した編集部にも狂気を感じます。

ときに、どこかで立先生は左利きと聞いた覚えがあるのですが気のせいでしたか。


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ともあれ、待っている人がいる立先生は荒療治でこの怪我を押し切ります。
この熱さ、本編さながら!

こんな奮闘で描かれたのが今号の咲だと思うと、ますます本編を面白く読めます。

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入院前より画力を上げているという件も、今号目次コメントの立先生の言葉と併せて読むと笑い不可避です。

更に、このシゲカネさん、実際に最近竹書房を退職された編集さんだとか。
最近、長らく近代麻雀を支えて来た編集さんが何人か退職されたとかで、そんな事すらも貪欲にネタにしてしまう大和田先生の剛腕ぶりに脱帽です。


今号は本当に色々な意味で咲ファンが楽しめる面白い号でした。

キングダム30巻

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キングダム 30巻
原泰久

道違えど
漢なら強者同士ひかれ合うのは
当然であろうがァ


既巻紹介 
1-9巻80点 10-20巻85点 21巻80点 22巻80点 23巻80点 24巻80点 25巻85点 26巻80点 27巻85点 28巻80点 29巻80点


秦の始皇帝即位前の春秋戦国時代の戦乱を描いた、ヤングジャンプの純然たる看板作品。
私も常にお薦めしている作品で、実際に読んで貰った人には悪い反応が帰ってきたことのない傑作です。

歴史物ではありますが、予備知識が全く無くても楽しめるように作られており、特に王道少年漫画的な趣が強く熱いので、往年のジャンプの名作が好きな人はすんなり入れると思います。
そして、三国志などと同じように、一人一人のキャラが主人公を張れる程に濃く、格好良いおじさんが沢山出て来るので、そういう類に惹かれる方にもお薦めです。

衛星放送でやっていたアニメの地上波再放送ももうすぐ始まります。

そして、何と現在、公式サイトで10巻まで無料で公開キャンペーン中!
 http://kingdom10.jp/
「もう30巻も出ていて手を出し難い……」と思っている方も、4月14日までの期間限定なのでこの機会に是非読んでみて下さい。


さて、今巻も引き続き春秋戦国時代最大級の大一番、函谷関の戦い。
いよいよ、命運を分ける開戦15日目も大詰めの局面。

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楚の天才・燐による謀略に晒される秦。
果たして、難攻不落の函谷関は落とされてしまうのか――

一方、更に集結する役者たち。

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三大天の一人である廉頗は、未だ動かぬ李牧を最も警戒する。
果たして李牧の思惑とは――


謀略の巡らせ合いも熱ければ、武将同士の激突も熱いです。

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前巻での汗明VS蒙武も最高に熱かったですが、このヒョウコウVS龐煖の迫力も負けてはいません。

本能型の極みと称されるヒョウコウ将軍もまた大変に魅力的で、大好きなキャラの一人。
決戦前夜に信と酒を酌み交わすシーンがとても印象的です。
「六将と呑むよりずっと美味い酒を飲ませてやる」
「それはちと楽しみじゃのォ」
にはグッと来ました。

力、智、政治力……あらゆる要素が渦巻く中で群雄割拠する中華の戦乱。
面白いにも程があります。


余談ですが、今巻のハイライトといえば

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この燐様のまさかの顔芸ですね。
何とも言えず笑いが込みあげて来て好きです。

純粋に面白く、もっとももっと広まって欲しい現代マンガの金字塔です。


85点。


紅殻のパンドラ1巻

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紅殻のパンドラ
原案:士郎正宗 漫画:六道神士

恐怖なら
 ・  ・ ・ ・
知ってる



『攻殻機動隊』で知られる士郎正宗先生が、アニメ用の企画として立案したもう一つの「コウカク」。
諸般の事情によりお蔵入りされていたものを、『エクセルサーガ』や俺マン2012にも挙げた『AGEHA』(1巻75点)でお馴染みの六道神士先生によって漫画として発表された物です。


高度情報ネットワークやテクノロジーが発達し、サイボーグや自律ロボットが一般化している一方で世界規模で続発する災害の為に政治や経済が混沌とした状態に陥っている近未来。
主人公は全身義体の少女・七転福音(ナナコロビネネ)。

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夢は世界平和。

セナンクルアイランドにやって来たネネは、クラリオンやウザルに出会い、その運命を大きく変えていくー―

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基本的に明るいノリでギャグも激しく、今までの「いわゆる士郎正宗らしさ」とは掛け離れた、六道先生色の強い作風です。
何でも巻末のコメントよると、「大雑把な物語の流れ&ベースになるキャラ設定」以外は六道神士先生の好きにやって貰っているとか。

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キャラのデフォルメ具合や、生々しくない程度の百合百合しさは、六道神士先生らしいと思わされる部分です。


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極めつけは、タイトルにも用いられている「パンドーラ・デバイス」使用シーン。
福音の指先に付いたFポートを、クラリオンの股間部にある端子に接続し読み込ませる事で発動が可能になるというこの天才的設定。
十中八九、六道先生の成した業であるように思うのですが、真相は闇の中です。


生き馬の首をベッドの中に投げ込むみたいな
刺激のある情報を食べて生きてる庶民の身になれ!

という、8頁目の悪辣な罵倒などに見るセリフ回しのセンスも六道節全開。


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一方で、重いテーマなどは今の所はないですが、様々なデバイスから感じられる未来感、細やかなガジェットなどは士郎正宗先生らしさもしっかり感じられて心地良いです。
戦闘シーンなどもかなり迫力があり、面白いです。

毎回、自己紹介しようとしてできなリポーターの名前、ブリ何とかさんのフルネームは最終話までに明かされるでしょうか。


お二方のどちらかのファンであれば買ってみても良いと思います。
ご両人とも好きな私のような方は、是非読みましょう。


70点。

2013年冬アニメ、春アニメ雑感

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サイコパス
最後まで、毎週途切れることなく楽しみに観続けた作品です。
虚淵玄さん単独脚本ではなかったからか、そこまで絶望的過ぎない感じでした。
成長した朱ちゃん格好良かったですねぇ。
続きに期待を持たせる終わり方でしたし、人気もあるので続編を期待します。
槙島さんと宜野座さんが大好きです。


80点の壁


ジョジョの奇妙な冒険
シーーーザァァァーーーー!
一部の名言がスポイルされていましたがッ!
そんな事は関係なく、あの回は神でしたし、ワムウやエシディシとの熱い戦いが動画で見られたのは最高に「ハイ」!
特にシュトロハイムの演技力は冬期一ィィィィィィ!
最終回の次回予告まで全部シュトロハイムが持って行っていましたからね。
そして、三部へと続くあのラスト!
何で三部はまだやらないのよォォォォーーーーッ!
はい、三部以降もとても楽しみにしております。
四部・五部など今まで映像化されていない部分はメチャ楽しみだよなァァ!
しかし、冷静に考えて12巻で2クール掛かっているので……。
ともあれ、スタッフの皆さんに無言の敬礼をします。
あ、ジョジョABCのCMも出来が良すぎて卑怯です。


ちはやふる
安定して面白すぎます。
この作品、最初から面白いのに進むにつれて更に面白くなるから困りますね。
留学生チームの熱さや、めぐむたんの追っかけのキモさ(笑)など、アニメで再発見できる部分も多いです。
まだ遠いですが、詩暢ちゃんとのクイーン決戦をいつか動画で見るのが楽しみです。


宇宙兄弟
今期からは土曜夕方5時半に移動した宇宙兄弟。
子供達にも観て欲しいと思っていたので、良い選択だったと思います。
物語的には良い区切りの所でもないのですが、本質的に面白い作品なのでどこから観ても楽しめるでしょう。
ちはやも夕方にならないですかねぇ。


AKB0048
いやあ、面白かったですね。
AKB48には特に強い興味がなくとも、純粋に単体作品として二クール楽しませて貰いました。
普通の女の子だった子が、責任感を持って自分が笑顔になる事で人々に笑顔を与える真のアイドルへと成長して行く姿は清々しいものでした。
『AKB49』にしろ『ラブライブ』にしろ『アイマス』にしろ、友情努力勝利がキッチリと描けているから面白いのでしょうね。
ジャンプ三原則は偉大です。
他のアイドルでもこういうアニメタイアップをされれば、人気が出る所もありそうです。


gdgd妖精s
あのグダグダな時間、大好きでした。


75点の壁


リトルバスターズ!
澪シナリオやクドシナリオは良かったですね。
謙吾も熱かったです。
しかし、リトバスにとってはまだまだこの辺りはジャブ。
真のリトルバスターズ!が観られる時が楽しみです。


ロボティクス・ノーツ
アニメで映えるタイプのストーリーで、アニメ化前提だった所もあるので、流石に良かったです。
キルバラやガンつくでの戦闘シーンや、赤いオーロラ、グランドオベリスクなどなど。
君島レポート集めの大変さとかはないのですけど(笑)
核心に触れた時や、最終回付近の盛り上がりは流石でした。
シナリオの要請上、もう出ないかなと思っていた昴もそれなりに出て来てくれて良かったです。


ラブライブ
予想以上にしっかりとしたドラマ。
努力・挑戦・挫折・友情といった部分がしっかりと描かれていて、1クールですが2クール観たようなキャラへの愛着と充実感がありました。
世間では色々言われてますが、副会長好きです。
本命はうみちゃんですけど。


絶園のテンペスト
原作の長さ的に、2クールで描くのに丁度いい感じでしたね。
綺麗な絵で声優さん方の演技も良く、原作ファンとしても納得の幸せなアニメ化作品だったと思います。
このクオリティで『ヴァンパイア十字界』も観たかったなあ……と思う城平京先生信者です。


琴浦さん
心を読める超能力少女の悲哀を丁寧に描いたこのお話。
最終回は少し感動しました。
CMで流される鳥取の風景が好きでした。


65点の壁


たまこまーけっと
期待のけいおん!スタッフによる新作は、思ったよりは私の中では上がって来ず。
毎回のアニメーションの出来などは勿論とてもハイレベルだったのですけど。
可愛く人情味溢れる世界は素敵ですが、もっと凄いものを見せられる筈だという思いは隠せません。
次はCMの男子水泳アニメを是非やって欲しいですね。


しろくまカフェ
何だかんだで1年間楽しませて貰った作品。
キャラの特性が定着してきた所で投げ込まれる変化球回が良かったです。
グリズリーさんが大好き。
お袋さん回も心が温まりました。
合間のコーヒー作りの修行模様も地味に好きでした。
しかし、メイメイの花澤香菜さんは最終回も新境地を感じさせましたねぇ。


聖闘士星矢Ω
正直、新十二宮を登っている時が一番面白かったです。
毎週、次はどんな変態黄金聖闘士が出て来るか楽しみでした。
しかし、旧ファンへのサービスも色々あって、時々大いに小宇宙を燃やしていました。
今期になって新章がスタートしましたが、新OPも昔のアニソンとV系の匂いが融合した良い主題歌ですね。
敵のタイタンも眼を閉じながら喋る車田美形キャラで好きです。
ただ、科学の力で作ったという鋼鉄聖衣はデザイン含めてちょっと微妙ですね……。
またフドウ様達が再登場することを祈っています。


みなみけ
謎の癒しすら感じる、頭空っぽで見られた作品。
小野Dさんが大変に頑張っていた回が印象的です。





ここから今期へ。




惡の華
ロストスコープという、実写を用いた技法で作られたアニメ。
中学生のリアル過ぎる日常の描き方が凄いです。
構図の凝り方は映画的で、映像関係の人は見る価値があると思います。
敢えて冗長な日常を垂れ流し、話の起点となるポイントを1話のクライマックスに持って来る構成も面白いですね。
強烈なEDには、旧き良き90年代の「雫」「lain」「終ノ空」「さよならを教えて」といった作品群から放たれていた心地良い狂気を感じました。


進撃の巨人
作画のレベルが驚異的。
立体機動装置による戦闘は、アニメでは映えるとは思っていましたが想像以上。
そして、OPがRevo様のLinked Horizonで、映像も超絶格好イイです。
澤野弘之さんの音楽も絶望感を煽ってきてくれて良いですね。
原作漫画以上に作品としての完成度は高いです。


翠星のガルガンティア
虚淵玄さん脚本。この時点でマストですね。
しかし、虚淵さんいわく「たまには明るいシナリオも良いよね!」という事で。
もっとも、一話から「明……るい……?」と思わずにはいられない内容でしたが。
音楽はロマサガ3アレンジアルバムの岩代さんという事で期待していましたが、やはり良いですね。


75点の壁


うたの☆プリンスさまっ♪2000%
うたプリ二期来ましたね!
セシルの腰がエロいとか薔薇から現れるレン様が流石すぎるとかトキヤ可愛いとかトキヤ格好良いとか色々ありましたが、若本さんとマッチョッチョに全てを持って行かれた感がありました。
宮野さんの主題歌、好きです。


レッドデータガール
P.A Worksが熊野の美しい風景を描く、それだけで観る価値のあるアニメ。
キャラも魅力的で、今後の展開が楽しみです。


70点の壁


這い寄れニャル子さんW
期待のニャル子さん二期。
一話目から、サブタイトルが「進撃の邪神」。
攻殻機動隊、スクライド、仮面ライダー、スタークジェガン、HTT、GAなどなど特盛のネタを仕込んできて流石です。
一期を観ていた人は変わらず楽しめそうですね。


60点の壁

デート・ア・ライブ
テンプレ的な妹萌えアニメから発進し、空間震というSF設定の登場で「おっ」と思わせ、そこにファンタジー系美少女の襲来とバトルで「!?」となった破天荒な作品。
投げやりなEDでの作品概要紹介含め、何とも言い難いですね。
ただ、ドMな子安さんがとても良かったです。


カーニヴァル
キャラクターデザインは良いのですが、お話がちょっと散漫で取っ付きにくい印象。
ただ、「不満を満たす為の破壊など、儚い愚行でしかない」という台詞が妙に気に入りました。



刀語や革命機ヴァルブレイブなど、他の期待作も放映次第追記予定です。

朗読少女―Book meets Girl 群緑の時雨4巻

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朗読少女―Book meets Girl
監修:OTOBANK 原作:藤田かくじ 漫画:888

私が楽しい朗読をしたらみんなが楽しい
みんなが楽しいと私も楽しい
私の幸せがみんなの幸せで
みんなの幸せが私の幸せ
それってとっても素敵なことですよね


朗読漫画といえば、現代漫画全体の中でもトップクラスの傑作として推している『花もて語れ』(1巻80点 2巻85点 3巻85点 4巻85点 5巻85点 6巻85点 7巻85点)。
そして、恐らく世界で二番目の朗読漫画として出て来たのが、この『朗読少女』です。

この『朗読少女』の元は、何とスマートフォン用アプリ。

photo:01

文学少女の乙葉しおりが、様々な本を朗読してくれるアプリです。
私もリリースされた当初に入手して使っていたので、漫画化されると聞いた時は二重の意味でビックリでした。
キャラクター性があれば、アプリも漫画化される時代。
今後もこういう展開は色々とありそうです。


という事で、期待していた漫画版『朗読少女』。

photo:03

朗読倶楽部の僅か三人の部員の中で、上がり症で引っ込み思案の乙葉しおり。
しかし、しおりには物語を読み込んで深く理解し、聞くものを惹きこむ朗読を行う才能が備わっていた――

photo:04

「あめじゆとてちてけんじゃ」を書いた時の宮沢賢治の気持ち、老婆を恫喝する際の下人の想い……
しおりの解釈が、文学作品に新たな彩りを添えていきます。

今作で取り扱われるのは、
『永訣の朝』
『羅生門』
『奥の細道』
『伊勢物語』
『銀河鉄道の夜』
のご作品。
それぞれ、お話の後に作品紹介や解説が1頁付いており、作中で語りきれない知識が補完されています。

photo:02

それにしても、宮沢賢治は大人気ですね。
今作でも賢治に始まり賢治に終わっています。
『銀河鉄道の夜』の章での、「『ほんとうのさいわい』に辿り着く為には自分を他人のための犠牲に捧げなくてはならないのか」という問などは考えさせられる所です。

『奥の細道』の回では、俳句を扱うのも新鮮な感覚で良いなと思いました。
ゆいの中二病俳句も個人的に好きです。


しかし、朗読漫画としては前述の『花もて語れ』のレベルが高過ぎる事もあって、どうしても要求レベルを上げて見てしまいます。
ハートフルではありますが、いわゆる萌え系学園ラブコメのテンプレ的な感じではありますので、もっともっと作品を掘り下げ、それに絡んだ人間ドラマももっと濃厚な物が見たいと思ってしまいます。

とはいえ、こんな形のポップな朗読漫画。
名作文学への階として、こういった存在があっても良いと思います。



65点。





群緑の時雨 4巻
柳沼行

これがオレの
誇れる生き方なんだろうか


既巻紹介 1巻75点 2巻75点 3巻75点


江戸時代初期。江戸から遥か北の地では小国同士が争っていた。

舞台はその中の一つ士々国。
家老の八番目の娘で、女の子でありながらいつも竹刀を振り回している差床伊都。
父親が背中を切られ死んだ事から″退散侍″の息子と罵られる中谷霖太郎。
霖太郎の良き友人、文武に優れる志木府介。
三人の少年少女と謎多き浪人、鴨居勘解由が織り成す、心に沁みる士魂の活劇。


早くもこの4巻で最終巻となってしまいましたが……
本当に良い作品です。



五年も籠城を続け、近づく物を謎の光と共に撃退する式桜城。

photo:05

それがある限り落とされない、式桜の夢と噂される「黄金の獅子」の正体とは。
そんな不落の式桜城攻略に、伊都は大胆な計略を以って臨もうとするが――


photo:06

そして、城の中で明らかになる真相。
霖太郎と府介の熱い友情と想いに、思わず涙が零れました。
柳沼先生はこの可愛らしい絵柄でありながらも、鋭利な感情表現で心を抉ってきます。
間やコマの運びが抜群に巧いですね。
引き込まれてしまいます。

photo:07

そして、『ふたつのスピカ』ファンは思わず驚きと共に微笑みを隠せない仕掛けも。
最後に伊都が向かった海が美しい唯乃国とは、後の唯ヶ浜の事でしょう。

時代が変われど人の想いの根幹には相通ずるものがあり、そして確かに受け継がれて行く物もあるのだと感じ入りました。

『群緑の時雨』を読んでから『ふたつのスピカ』を読めば、ますます感動も一入であると思います。

逆に、『ふたつのスピカ』を未読の方も、『群緑の時雨』を読んでから読むというのもアリですね。

両作ともとてもお薦めの、心に沁みる作品です。


80点。

ディアボロのスープ1巻 罪と罰4巻

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ディアボロのスープ1巻
岡崎純平

なんで自分が生きてんだなんて裏切ってやるな
お前に何かを与えられ
お前を愛し
命を捨ててでもお前を守った連中のことを



別マガは本当に良い漫画が揃っているなあと思います。
今面白い漫画雑誌を挙げるなら、ヤングジャンプと並んで頭一つ抜けている存在です。

そんな別マガに現れた、87回新人漫画賞で特別奨励賞を受賞したフレッシュな才能。
岡崎純平先生の初単行本です。

帯で大暮維人先生が「これは、新しい」と激賞しているように、なかなか新鮮な読み味のある作品です。


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魔女が民を守る辺境の国、エダークス公国。
平和を享受していたエダークスだったが、突如隣国のスペルビア帝国が宣戦布告して来た。

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魔女達は、国と民を守るべく、固有の使い魔を以ってこれに応戦する。

photo:04

が、産業革命が起き、近代兵器と戦術を用いて戦うスペルビア帝国軍により、その多くが惨殺されて行ってしまう。

photo:07

生き残った5人の魔女達。
そして、非常時に解き放たれた"九虐殺刑"に処される予定だった大罪人の男。
彼らはエダークス最後の希望として、圧倒的に不利な戦場へと駆り出されていく――


絵柄は割と可愛い感じですが、展開はなかなかにハードです。

魔女(という名の美少女達)VS近代軍隊という構図がとても面白いですね。
解き放たれた男だけは近代戦術を解するので、極限まで限られた手駒でどう動くかという策謀の楽しみも味わえます。

魔女達が一人一人に階位があり、使い魔達の能力も個別という設定に奥行きを感じます。


photo:08

七つの大罪の中の傲慢のラテン語である「スペルビア」の名を冠する帝国。
美男美女や好々爺然とした人々が、悉く清々しいまでに非情なのが良いですね。

やはりつまらんな…
弱い者いじめは
魔法とかバケモノとか
科学の前では全て無力だな


と宣う美人総司令も素敵。
人気出そうです。


一話目の最初がゴチャゴチャしていて状況を掴み難かったり、まほりがヒロインとしてはキャラ立てエピソードが弱かったりしますが、コアにしっかりと魅力を感じる作品です。
絵も所々不安定ですが、決めゴマを意識して丁寧に作っている印象。

ノワールなファンタジーや、タクティカルなお話が好きな方にお薦めです。


75点。





罪と罰 4巻
漫F画太郎, ドストエフスキー

あのおねーちゃんは人を殺しに行ったんや
お前たちの未来を切り開くためにな…


既巻紹介
1巻75点 2巻75点 3巻75点


最終巻にして、遂に画太郎先生ご本人が表紙を描画。
しかし、この人物は一体誰なのか?
その疑問も、読めば全てが氷解して行きます。

漫画家史上初めて打ち切られなかったという、

抜粋できるコマの方が少ない程の、圧倒的な肌色率と残虐描写の数々。
決して普通の人にお薦め出来るライトな作品ではありません。

しかし、この奇跡の時代を超えたコラボレーションの持つ真価は認めずにはいられません。

photo:01

政治家になっても国は変えられない、と実質的に国を動かす官僚を目指し、改革へ向けて奮闘したというマルメラードフ。
原作とのキャラ設定の差異も楽しめるポイントです。


photo:02

この国に蔓延る男尊女卑思想の根底にある物とは――
このロシア王国の国王とは――

photo:03

そして、その国王の身に起こった大老害とは――


圧倒的な筆致で怒涛のラストまで駆け抜けて行きます。
巨根男と警官の対峙シーンなど、表層的な描写だけを見て所々「これはひどい」と思いつつ、笑いも起きますが……

恒例の巻末の吉田大介さんの解説によって、この一見どうしようもなくすら見える作品が深奥に秘めたる真の価値の一端が暴かれて行きます。
この解説という光に照らされた時、今作は全く違った形で見えてきます。

無意味な殺戮はややもすれば悪趣味な物として目に映るかもしれません。
しかし、元を正せばそれは人間本来のプリミティブな在り方であり、原作の『罪と罰』はその人間性の禍々しさの一端を詳らかにした小説でもあります。
そして、神話の神々達も、無意味に殺し、残虐な行為に及んだ事例は枚挙に暇がありません。
そんな意図があったのかどうか、それはさして問題になりません。
大事なことは、我々読者がどのようにこの作品を受け止めるか、という事です。

下らない、と一言で扱き下ろす事は簡単ですし、実際そういった態度になるのも或る面では致し方ないとも思います。
それでも、この地獄のような世界を経て最後に萌芽したあの笑顔の意味について考える時、私は新時代の『罪と罰』が世界に訴えかける悲痛なまでの頌歌が聞こえて来る気がしてなりません。
質屋の老婆に「ゆとり」と罵倒され激憤したエビゾーから始まった物語が、ゆとり達を鼓舞する見開きで閉じられる構成の美しさは如何許でしょう。

自らの作家性を貫きながらも、見事に完結をみた今作。
紛れもなく、画太郎先生の代表作の一つであり、現代に於ける文学界の最北端に打ち立てられた異形にして不倒の碑でしょう。

決してお薦めはしません。
が、凄まじい作品でした。


80点。

ブラック・ジャック創作秘話 手塚治虫の仕事場から3巻

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ブラック・ジャック創作秘話 手塚治...
宮崎克,吉本浩二


こんな面白いマンガ
日本で一番早く読めるんだ
辛くないよ

既巻紹介 1巻80点 2巻80点


「漫画の神様」手塚治虫。
その人となりやエピソードを、編集者や他の漫画家など実際に関わりのあった人の話から描いて行くドキュメンタリー漫画。
このマンガがすごい!2012オトコ編では、見事1位に輝いた作品です。

この度実写ドラマ化決定だそうで、手塚先生や壁さんを誰が演じるのか気になります。


photo:01

手塚プロ入社早々、「早く辞めて下さい」と言い放つ手塚先生の真意とは。

新人アシスタントから見た手塚先生像は、比較的読者に近いスタンスで親近感が湧きます。

失敗を職人芸で乗り切るスタッフ、原稿に背景が描かれないまま載ってしまった事に本気で悔し涙を流す手塚先生……


photo:05

大人達の真剣勝負によって、名作の数々が生み出されたことを痛感します。

photo:02

幕間のコラムで語られる衝撃の事実。
火の鳥乱世編のこのお祭のシーンが何と一発描きとか!
一人一人の細かさと全体のバランスを見て、改めて驚嘆します。



photo:03


がきデカ、マカロニほうれん荘、百奥の昼と千億の夜、恐怖新聞etc……
これら漫画史に名を残す名作の数々が、阿久津邦彦という一人の天才編集者による物だという事を、今回初めて知りました。

手塚番として詰めながら、パンツの替えも妻に持って来て貰い、ボロボロの状態で麺をすすりながら新年を迎える……
そんな激務であっても、冒頭に引用した言葉の中に編集者としての醍醐味が詰まっていて羨ましくすら感じられます。
想像を絶するカラーポスター原稿を貰った時の気持ちも、察するに余りあります。
真に誇れる仕事でしょう。


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ラーメンの小池さんのモデルとなった、鈴木さんとディズニー映画を観た回数で競い合う手塚先生。
「バンビなら80回は観た」という負けず嫌いさも人間味を感じます。

ディズニーに負けず劣らず、中国産のアニメ「鉄扇公主」に影響を受けたというエピソードも興味深かったです。
アジア人にもこんな物が作れるのだと勇気を貰い、そして実際に鉄腕アトムで日本初のアニメーションを生み出して見せた手塚先生。

中国の海賊版に対し著作権違反だと目くじらを立てるのではなく、「劣化コピーした部分の絵が酷い、これでは楽しめない」として、無報酬で全編描き直して中国に送り付けたというエピソードには考えさせられる物がありました。
勿論、海賊版で不正に利益を上げようとする態度はもっての他です。
ただ、全てが日本人発祥という訳ではなく、今日盛んに謳われるクールジャパンという言葉も、源流にはアメリカや中国など様々な所へのリスペクトがあったという事も忘れてはならないのではないか、と。
手塚先生の行動も、鉄扇公主に魅せられた少年時代の想いがあったからこそではないか、と。


クリエイターなら刺激を受けざるを得ない伝記。
そして、アニメや漫画が好きな全ての人が読む価値のある漫画です。


80点。

星空のカラス1巻

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星空のカラス 1
モリエサトシ

夜空の星のきらめきが私の心に響くように
私の1つの石がこの人に響くように



まさか、少女漫画誌で囲碁漫画が始まるなんて!
「花とゆめ」に囲碁なんて、何でも題材にしてしまう川原泉先生位でしか有り得そうにない取り合わせですが……
元を辿れば、私の知る限りで最古の囲碁漫画は諸星大二郎先生の『碁娘伝』で、初出は白泉社だったでしょうか。

『ヒカルの碁』もなかなかセンセーショナルでしたが、この『星空のカラス』も『ヒカ碁』に近いオーラをビンビン感じる良作です。


祖父との原体験により、囲碁を始めた主人公の少女・烏丸和歌の物語。

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宇宙にも似た無限さを持つ競技、囲碁。
この描写は、ヒカルが盤上に宇宙を形作るシーンと被る物がありますね。
囲碁世界の壮大さを表し、自分でもやってみたいと感じさせてくれる素敵な描写です。

更に、ヒカルと違い最初から囲碁を愛している和歌は、囲碁を知らない人間にその魅力を余す所なく語ります。

盤の前では年齢性別国籍一切が関係なく、13歳の女の子であっても大人の男性と対等に渡り合える。
打つ度に新しい発見があり、何局打っても飽きない。
そして、打ち筋にはその人の人となりが表れ、囲碁を通じて深い対話が出来る。
囲碁でなくとも何らかの真剣勝負に身を投じた事があれば、とても理解出来る感覚です。
よく知らない競技でもやってみたいと思わせる力を持った漫画は素晴らしいですし、そしてこの漫画はその力を間違いなく持っています。

ちなみに、幕間や1/4スペースで、初心者向けの囲碁講座があって、全く知らない人向けのフォローもあります。


それまで、沢山の人と囲碁が出来れば良いと思っていた和歌は転機を迎える。
13歳になった和歌は、天才的17歳の七段鷺坂総司と出逢う。

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鷺坂と南雲清一郎九段の名人リーグ。
そこで自分の知らない次元の勝負と執念、強さを見せ付けられた和歌は、母親の反対を押し切り自分もプロになりないと願う――


photo:05

メインとなる囲碁での勝負シーンには、勢いと迫力があります。
そして、少女漫画的なセンスで演出される美しさすらも感じます。


キャストは、サブキャラも含め豊かです。

photo:01


元院生1位、碁をやめる為に強くなったというはーちゃんこと国領葉月。
腹黒黒髪美少年、良いですね。
今後の鍵となるであろう彼からも目が離せません。


俺様キャラが好きな方は総司を好きになるのではないでしょうか。
占い好きという趣味や、意外な弱点のギャップも美味しいキャラです。

しかし、中でも

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戦いに負ければ自分の人生が否定される、だから怖くない訳はない、初手を打つのだって怖いと語るこのシーンは、彼の魅力と物語の面白さを感じさせてくれます。


また、台詞にセンスを感じます。

「常に相手に響く手を打ちなさい」

「その一手の重さに耐えられる戦いを 私はしたことがない」

「私がはじめてひとに逆らったのは盤上でだった
怖かったけど 今でも怖いけど
その時の勇気は日常の中でも思い出す」

「今 私は人生を左右する一手の重さを味わってるんだ」


といった数々の台詞やモノローグが心地良く響いて来ます。


一応、身長165cmで見た目は大人・中身は13歳な和歌を巡る総司を中心とした恋愛要素も仄かにあって、少女漫画のアイデンティティも保っています。


『ヒカルの碁』と同じく、囲碁が解らなくても楽しめる、魅力溢れるストーリーとキャラクターになっています。
純粋に今後が楽しみな作品。
話のウェイトは恋愛より勝負に置かれているので、男性でも読み易いと思います。
お薦めです。


75点。

咲-Saki-阿知賀編 聖地吉野でのイベント2013春

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「咲-Saki-阿知賀編」最新話がない12日というのは、どこか寂しく。

しかし、そんな本日は五十嵐あぐり先生のお誕生日!
おめでとうございます(*^o^*)


そして、このおめでたい日の翌日は、ここ1ヶ月ずっとずっと楽しみにして来た聖地吉野でのイベント第二弾。
阿知賀編を読み直し、観直し、テンションを最高潮に高めつつ、今宵再び神の地へ向かいます。


前回の10月のイベント時の記事


阿知賀女子学院麻雀部インターハイ全国大会必勝祈願大作戦1

阿知賀女子学院麻雀部インターハイ全国大会必勝祈願大作戦2

阿知賀女子学院麻雀部インターハイ全国大会必勝祈願大作戦3

阿知賀女子学院麻雀部インターハイ全国大会必勝祈願大作戦4

阿知賀女子学院麻雀部インターハイ全国大会必勝祈願大作戦5







残念なのは、今回観桜期という事もあり、日程が決まった日にはもう松実館ことさこやさんの予約は一杯でした。
のみならず、他のお宿も予約満杯で、現時点でも未だに明日の宿を決めていないのですが……
最悪、吉野山で野宿し山と一体化する穏乃の気持ちの理解すれば良い離れた駅のビジネスホテルにでも泊まろうと思います。



以下は咲-Saki-阿知賀編のネタバレがありますので、単行本派で未読の方はご注意下さいませ。



















































































上記のように、心からの祈りを込めて必勝祈願に勤しんだ結果……



見事に、準決勝をトップで勝ち上がってくれた阿知賀女子学院麻雀部!

その時の私の歓喜と興奮は、以下の過去記事を参考にして頂くとしまして……

咲-Saki-阿知賀編 最終話(20話) 「軌跡」 感想1

咲-Saki-阿知賀編 最終話(20話) 「軌跡」 感想2




この度、その勝利を記念して祝しつつ必勝祈願のお礼参りを執り行うイベントが地元の方も加わって企画されました。

このイベントについては、まんたんWEBさんなどでも取り上げられ、抽選で30数名迄だったので、今回は行けないかもしれない……と思っていました。



それでも、この何物にも代え難き勝利に際し、御礼参りするのは人としての最低限の礼儀。
又、純粋に桜の舞う吉野に行って、松実玄さんも楽しんだであろう国宝にもなっている吉野の春を味わってみたかったというのもあります。





そんな風に思っていたある日。



家に帰ると




photo:01

見事に当選したというお知らせと、奉納用の吉水神社の絵馬が届いていました!ヽ(;▽;)ノ



早速、居ても立ってもいられず



photo:02

こうして




photo:03

半分以上が乾いて色の出なくなったコピックを用い、絵馬に魂を注ぎました。
完成形は是非吉水神社で(笑)


今回のイベントでは、前回のイベントを通じて交流を持てた方々や、このブログを通して繋がることの出来た方々ともお会いできるので、本当に楽しみです。
何やらサプライズがあるとの噂も……?


しかし、前回のオフシーズンに比べれば、平日の今日ですら人出は物凄かったようで。
吉野山周辺の巡礼はなかなか大変かもしれませんが……

前回の時に行けなかった場所、阿知賀そのものなどを今回は訪れたいと思います(^-^)


咲-Saki-阿知賀編 聖地吉野でのイベント2013春 2

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聖地吉野からこんにちは。

早朝にあった地震により、イベントスケジュールにも狂いが生じて危ぶまれましたが……

終わってみれば、最高の一日でした(^-^*)


photo:01

吉野よ、私は帰って来たぞ!


photo:02

税金はしっかり払いましょう。


そして、段々と集結して来る阿知賀の聖闘士達。
ネット上で熱く言葉を交わした方々とも無事に会う事が出来、沢山の会話をしました(^-^)


予定では午前中に絵馬奉納でしたが、地震で電車が遅れ来られない方もいたので、午後に延期となり、急遽正午までは自由時間に。

有志で聖地巡礼をしつつ、上千本方面を目指しました。


photo:03

道端に唐突に安置されている阿知賀編1巻に和みつつ、撮影会を行いつつ。


photo:04

聖殿松実館は今日も後光が差しており、眩しかったです。
必ずまた来ます。


photo:05

一話で皆がお花見をしていたポイント。
桜は、上千本の方まで大分散ってしまっていましたが……
来年への楽しみが残ったと考えましょう。


photo:06

そのすぐ背後にある石碑。
以前は松の一文字だけで反応しましたが、今回は松と露、松実露子さんを髣髴とさせるという事で盛り上がりました。
そんなピンポイントで共感出来る人がいる空間、幸せですばらです。


photo:07

photo:08

大分散ってしまったとはいえ、多少は残っていて桜吹雪が舞い風流を感じる所も。
それ以上に、吉野の自然の広大な風景がすばらで癒される事この上ないです。
この中を穏乃や松実姉妹が駆け巡っていたんだなぁとしみじみ。


photo:09

水分神社の桜は美しかったです。


photo:10

そして、メインの1話冒頭「友達になろう………和」のシーンの花矢倉展望台からの眺望。
吉野全体を見渡す、キービジュアルの一つですね。
是非とも、満開の時にまた訪れたい物です。

咲-Saki-阿知賀編 聖地吉野でのイベント2013春 3

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午前中の自由時間の後は、前回と同じく静亭さんでお食事。

今回はキャラ弁などではなかったですが、吉野のヘルシーで美味しいお料理を頂きました(^-^)

photo:01

合言葉は「何もかんも地震が悪い」。

photo:02

本編・阿知賀編での推し高校トークなどを交えつつ。
同じテーブルの人が全員阿知賀推しだったのはすばらでした(笑)
永水も良いですよね。
でも宮守が良いという気持ちも解ります。
というか、咲-Saki-は皆すばらなんです。
11巻&5巻、各店舗特典も上がって来たのでますます楽しみですね。

photo:03

デザートはやっぱりおもち!
葛もち、大好きです♪( ´▽`)

午前中から歩き詰めだったので、お腹ぺっこりんで本当に美味しく感じられました。


食べ終わった後は、世界遺産にして憧ちゃんの実家・吉水神社へ。

photo:04

前回撮り逃した、御手水所の龍もドラゴン好きとしてパシャリ。


そして、メインの絵馬奉納!

以下は、阿知賀編最終話のネタバレを含みますので、ご注意下さいませ。




























何と、今回は記者の方が同行して、この様子が早速ニュースに。

【エンタメ】咲-Saki-:阿知賀編 奈良県吉野町の神社で異例の参拝 美少女キャラの絵馬を奉納
http://mantan-web.jp/2013/04/13/20130413dog00m200016000c.html

見事に準決勝を勝ち上がった阿知賀女子学院麻雀部。
その満願成就を感謝する神事が、今回も神主の佐藤素心さんによって厳かに執り行われました。


photo:05

なのコレを全種持ち歩き、憧ちゃんは巫女服にカスタマイズしていた方も!
すばらですね┏(*'ヮ'*)┓


photo:06

単行本やなのコレで華やぐ祭壇。
松実玄さんのは私のですが(笑)


photo:07

そして、何故か阿知賀女子とは余り関係ない池田ァ!
華菜ちゃんは図々しいから気にしない!


photo:08

咲-Saki-の舞台が特定されたら、行くしかないでしょの大三元四暗刻さんは、咲-Saki-フェスミュージアムの福引きで当選した、松実宥役MAKOさんのサインを持って来て下さいました!
何と、このサイン色紙は、大和下市の吉野町観光センターに置いて下さるそうです。
すばらです!


photo:09

絵馬にも皆さんの心からの愛情がたっぷりと注がれていてすばらです┏(*'ヮ'*)┓


そうして、前回と同じく本格的な神事を執り行った後、場所を移動してこれまた前回同様に後醍醐天皇も行った場所で邪気払い。

神主の佐藤さんはとても懐の深い方で、阿知賀編も最新巻まで読んでおられるとか。
普通の人ならば忌避するかもしれないような萌え文化であっても、それを時代の流れの中の動きの一つとして、大変に歴史ある遺産の中でも笑顔で受け入れてくれます。
伝統ある所で新しい物を受け入れる難しさは想像以上の物があると思います。
にも関わらず、大切なのはこういった事を通して人々が笑顔で楽しみ、地域が振興する事なのだと仰る佐藤さん。

ブログを書き、本も上梓されたという事で、機会があれば読んで見るのも宜しいかと思います。


今回も、佐藤さん始め吉水神社の皆さんに感謝しきりです。

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咲-Saki-阿知賀編 聖地吉野でのイベント2013春 4

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3で貼り切れなかった写真を幾つか。


photo:10

食事をした静亭さんの貼り紙。
そういえば今回は吉水神社の方には貼り紙はありませんでしたね(笑)

photo:15

目立つ池田。


photo:09

皆さんのすばらな絵馬。
それぞれの愛が文字一つ、線一本に至るまでたっぷり詰まった、素敵な絵馬ですね。
全部見たかったので、2日目の朝にも行ったのですが、開門時間がまだ先だったのでした……また行くしか(^-^)


絵馬奉納の後は、聖地巡礼。



探訪が始まって少し経つと、このイベントの立役者でもあるひでさんが急遽の仕事から遅れて駆け付けて下さいました。
相変わらず鋭い分析による解説で、初めて聞く人もそのスゴ味を十分に感じていたように思います。

一見突飛に見える発想でも、立先生の視点に立ち、元ネタから地政学的見地、特典絵まで繙いてみる事で、新たに浮かび上がる形が見えて来る。
そんな感動を与えてくれる、ひでさんの名解説です。

阿知賀編が始まる事への伏線や、阿知賀女子学院の場所、穏乃のモチーフなどは阿知賀編ファンであれば必聴の内容でしょう。
立先生の泊まったであろう旅館まで特定する姿は、最早舞台探訪の域を超えた何かです(笑)
吉野町とコラボレーションした商品企画もあるようですので、今後も楽しみしたいと思います。


巡礼ポイントは前回周った場所が中心でしたが、前回は10月だったので、桜があるこの時期ではまた違った想いを抱けました。

photo:16

photo:17


再現度的には満開の桜が欲しい所でしたけれども(笑)

その間に、様々な咲-Saki-トークをしつつ、お餅やさくらソフトクリームを買い食いしつつ、梅干し天ぷらがとても気になったものの売り切れだったので来年リベンジしたいと思いつつ。


最後には、参加者皆でイベントを振り返り、すばらなお土産も頂いてしまいました(^-^)

しかし、最もすばらな物は、そこで出会えた人達との絆。

すばら過ぎる時間だった分、別れは辛いけど……(またどこかの卓で会えるのを)私は待ってる!
という想いです。

参加者の皆様、運営の皆様、お疲れ様でした。
そして有難うございました。

photo:14

photo:18


更に、私達を一つに繋いでくれた聖地吉野、またすばらな作品を生み出して下さった小林立先生、五十嵐あぐり先生に改めて感謝です。

本当にすばらなイベントでしたよ……





しかし、私の巡礼はもうちょっとだけ続くんじゃ。


そういえば、1に書き忘れていましたが、聖地への出発直前の仕事がたまたま門前仲町の近くになったのです。

門前仲町といえば!
咲-Saki-阿知賀編ファン的には言わずもがな。
ワハハ祖母のお住まいであり、松実玄さん達が鶴賀や風越らと特訓した聖地です!

清澄と最後まで鎬を削った、龍門渕・鶴賀・風越の三高校全てと練習を重ねた阿知賀。
更に、個人戦では怪物レベルであろうと目される、荒川憩さんらとも回数を重ねる毎に渡り合えるようになっていった阿知賀。
「昨日より今日の方が強い」と、決して諦める事なく成長を目した主人公。
何て純粋で真っ直ぐなドラマ。

そんな事を考えつつ、適度に時間が取れたので、門前仲町巡礼をプチ巡礼。


photo:01

3巻1コマ目。

photo:02

ワハハ祖母邸付近を表したと思しきカット。
永代寺の辺りです。
余談ですが、この辺の仲見世的雰囲気は良いですね。

出発直前だったのであまり方々には行けなかったので、今度は是非夜に訪れたいです。


そんなこんなもありつつ、信号待ちから電車の乗り継ぎに至るまで謎のスムーズさで、世界が私の咲-Saki-活動を応援してくれているとしか思えない魔力を感じたこの数日。

先ず、スケジュール的にも頑張れば一泊して行ける状況が生まれました。

その二日間共に天気も見事なまでに晴れ渡ってくれて、夜には吉野の美しい星空がよく見えました。

更に、宿の手配も出来ないままに繁忙期の吉野に来てしまった私に、地元の方が素敵な旅館を斡旋して下さり、「山で穏乃を擬似体験するという名目の野宿」は無事に回避出来ました。


今回お世話になったのは、10数メートル先に使われたポイントもある「歌藤」さん。

宿の方の薦めで下千本から吉野駅へ繋がる七曲りの道でライトアップされた桜を鑑賞しに夜も出歩きました。

photo:11

殆ど散っていてもなお美しさを湛えていました。
星と、三日月と、桜だけが見える世界。
寧ろ、桜すらも銀河のように見える小さな宇宙が出来上がっていたように感じました。
こんな場所で育ったら、敬虔で謙虚な気持ちが涵養されるのも道理かもしれません。

吉野に来てますます溢れ募る松実玄さんへの想い。


photo:12

という訳で、お風呂に入り

photo:13

同衾し、至上の癒しの時を迎えました。
三千世界の真実が此処に在るという実感。


そして、穏やかな意識の途絶から迎えた朝。
まだ暗い内から外へ。

枕草子で歌われるような光景を吉野で感じられる幸せを噛み締めつつ……

絶対に撮りたかったあのポイントを!

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