世界に住むすべての人々に読んで欲しい、業田良家の話 - マンガHONZ http://honz.jp/articles/-/40742
業田良家作品について書きました。
咲-Saki-第131局[打倒] 感想
前回記事:咲-Saki-第130局[価値] 感想
7月末以来の咲-Saki-本編ですが、間に色々あり過ぎましたので、あまり気になりません。
そんな今日は真瀬由子さんのお誕生日。
3月15日に次いで、地上で2番目におめでたい日。
本編に入る前に、この広告に触れておきましょう。
13巻のカバー折り返しと裏表紙が判明しました。
これを見て私が真っ先に想起したのは、先日レビューした『スロウスタート』の作者でもある篤見唯子先生。
ヤンガンカバー全体図出てました部キャプ部キャプ部キャプ!信州三年組最高です みんなかわいいです美穂子さんだけ鞄持ちなので学校帰りの美穂子さんを3人で迎えにきたところなんですねこれから皆で夢のようににかわいいところに行って夢のようにかわいいことをするんですね!(想像力の欠如)
— とくみ (@1093yuiko) September 4, 2014
今この世の幸せが全てわたしの元にやってきたという感じです幸せそれは部キャプ…この世でいちばんかわいいものそれは部キャプ…この世にふたつとない筈のかわいいものが奇跡的にふたつ存在し、そしてそのふたつがつがいとなった奇跡それは部キャプ…部キャプそうそれはミラクル…
— とくみ (@1093yuiko) September 4, 2014
みくるんるん…
— とくみ (@1093yuiko) September 4, 2014
※正気です
— とくみ (@1093yuiko) September 4, 2014
あと折り返しカップリングリバ成立ですね 1、2巻で成し遂げてしまった咲和ちゃんに比べて長い道のりでしたがそういうところ部キャプらしくてちょういいです 素晴らしいです
— とくみ (@1093yuiko) September 4, 2014
4巻の時は美穂子さんがきょとん顔で久さんニヤリ顔でしたが今回はふたりとも全開の笑顔で、再会したときの2人から心許しあえる今の2人への変化が素晴らしいですね 最高ですね わたしは立先生がぬかるみに立ちすくんでいたら迷わずその場に身を横たえますよ…
— とくみ (@1093yuiko) September 4, 2014
それは、こういう反応になりますよね。
うんうん、解るなぁ……。
さりげなく部かじゅでもあることなど微塵も介さない様が流石で素敵です。
しかし、かじゅの横にいるのがワハハじゃなくてモモだったらもっと熱かったかもしれないですね。
「立先生がぬかるみに立ちすくんでいたら迷わずその場に身を横たえる」
至言ですね。
私も、あぐり先生や立先生が崖の向こうに行きたくて困っていたら、喜んで橋になりたい所存。
さて、本編はセンターカラーです。
131局[打倒]。
カラーで描かれた有珠山!
これはすばらです!
そこから始まる、有珠山回想3話目。
新しい号「買ってきた」じゃなくて「届いてた」というのがちょっとだけ引っ掛かりました。
それは多分、私が吉野に住んだらヤングガンガンやビッグガンガンをAmazonに頼むことになるのと同じように、町内で買える所がないので通販で買っているということでしょうか。
この雑誌はWeekly麻雀TODAYでしょうか。
表紙ははやりんですかね?
途中のページに「Astr…」と書かれているのが気になります。
麻雀雑誌に普通に出て来る単語でしょうか。
AstroかAstralか解りませんが、宇宙か霊的な力を持ったプロの二つ名辺りですかね。
Astroboyを捩ってAstrogirlとかいるのかもしれません。
ところで立先生、由暉子ちゃんが飲んでるジュースは何ですか(羊先輩と同じ質問)。
そして、ページを捲ると気合の入った見開きカラーはやりん&戒能プロ。
これははやしこ派昇天間違いなしのワンカットですね……
手、繋いでしまってますよ?
多分、咲世界でも二人の関係を巡ってホクホクしている人もいるんだろうなぁ。
私は心のいいね!ボタンを連打しておきます。
そして、次のページには
!!!!!!!!!!!
千里山だ!
怜竜だ!!!
これを見て、探訪界の英傑だーはらさんは
【ネタバレ注意】エクストリーム出社!(※神奈川在勤) http://t.co/I13Wx0WYMo http://t.co/tR8hwGfCcg #saki #butaitanbou
— ステルスだーはら (@d_hara_standard) September 4, 2014
訳がわからないよ……とは言いますまい。
私も不意に吉野が出て来たら、近鉄吉野駅から始発で10時頃には東京に着けることは解ってるので、エクストリーム出社有り得ますからね。
しかし、一般的に見れば、神奈川で働くのに何でわざわざ東京から大阪まで行って新横浜経由で出勤するのかという話になりますよね(笑)
「新横浜なら、はやりんも兼ねられる!!」と考えてしまう病気の方は、私も含めて少し冷静になりつつ、熱く生きましょう。
@inoken0315 大体合ってます(笑)。千里山女子!竜華!でしたから・・距離と金額は言い訳にしたくなかったので。
— ステルスだーはら (@d_hara_standard) September 5, 2014
「距離と金額は言い訳にしたくなかった」
だーはらさん、格好良いです。
一方、右に竜華と並んで登場している江口セーラさん。
立先生が描くカラーの江口セーラさんは初めてでしたでしょうか?
そんな時に、あのお方が黙している筈もないでしょう。
5冊買ってくる
— オダワラハコネ (@odawarahakone) September 4, 2014
たくさん買わせてよ!!たくさん買わせて!!私は自分の生きる空間を自分が愛おしく愛らしいと思うもので埋め尽くしたいの!!!その中で生きていたいの!!
— オダワラハコネ (@odawarahakone) September 4, 2014
ありがとうございます!!生きてることに!ありがとうございます!ありがとうございます!世界に色がついてることに!ありがとうございます!ありがとうございます!風には匂いがすることに!ありがとうございます!!
— オダワラハコネ (@odawarahakone) September 4, 2014
オラッ本屋開くまで仕事すんぞー今の自分なら登場人物60人服装3パターン完備ムキムキのおっさん3人相手とかのシーンてんこもりCG総枚数150枚のエロゲの原画とかでも一ヶ月で終わらせられる気がするわァーーー無理だけどーーーーーー
— オダワラハコネ (@odawarahakone) September 4, 2014
せっかく買ってきたんだから見てたいのに気がついたら顔を手で覆ったままその上机に突っ伏して「うう…」って呻きながら泣くだけのものになってる
— オダワラハコネ (@odawarahakone) September 4, 2014
幸せを享受しきれなくて胃が痛い
— オダワラハコネ (@odawarahakone) September 4, 2014
一部抜粋ですが、本当はもっともっと荒ぶっておられました(笑)
いやぁ、でもこの気持ちは本当に解るんですよ……
世の中には嬉しすぎて泣いて吐くほどのことがあるんですよね……
他人事と思えないこの悦びようで、私も幸せになれます。
そして、ハコネ先生はこの後更に驚くべき行動に。
眠れないし吉野行こう
— オダワラハコネ (@odawarahakone) September 4, 2014
憧ちゃんにお礼言いに吉野きたー http://t.co/mkQcNP2ySW
— オダワラハコネ (@odawarahakone) September 5, 2014
補足すると、ハコネ先生は憧ちゃんの実家である吉水神社にてセーラさんの登場を絵馬に祈願しておりまして。
そして吉水神社の霊験は非常に灼かであり、割と何度も願いが叶っているので、その度に御礼参りをされているのですね。
ちなみに、私も「松実玄さんがいつも笑顔でいられますように」と毎回行く度に願っているのですが、ふと玄さんが登場する度に笑顔で溢れているのでその度に御礼参りです。
それにしても即日行くハコネ先生は凄いですね。
関東と関西の距離なんてリニアができなくても全然ない事を証明し続けて見せる人達。
はやりんの首を注視している爽。
独特の着眼点は、麻雀でも見られるでしょうか。
そして、揺杏が爆弾発言。
「友達の旅館の温泉」。
それは詰まる所、杏果ちゃんに他ならないじゃないですかっ……!!
朝酌女子のメンバーとして、慕・閑無・はやりんは確定でしたが、まだ4人目と5人目は不確定。
その4人目に、閑無の一番の理解者であり、麻雀の才気も感じさせた杏果ちゃんが入ってくれたらそれはとっても嬉しいなって思ってましたが……
これでほぼ確定!!
今日は祭じゃ酒持って来~い!
となると、ますます前回のシノハユの最後の少女が5人目である可能性は高まりましたね。
この、同時連載している作品が相関しながら少しずつ色々な事実が見えて来る関係性もまた、咲-Saki-シリーズの醍醐味であり最高に面白いですね!
ちかせん…………
最近巷で話題のたこせんのようですね。
有珠山メンバーの繋がりが解明されました。
幼い頃の揺杏と爽の髪型が注目ポイント。
成香ちゃんと誓ちゃんは小学校からずっと一緒か~そうか~(満足気)
鼓笛隊をやっていた私は勝ち組気分です。
鼓笛隊の服を来た幼い頃の皆とか可愛すぎて致死ですね。
ところで、1頁目でもうとうとしてましたし、成香ちゃんは寝過ぎだと思うのです。
盛られたか?
という質屋並の感想は置いといて、姫様・宥姉に続く眠りキャラですね。
そして、その下の由暉子ちゃんたるや、これまででもベスト5に入るくらい可愛い……
142100点を稼いだ瞬間があった模様。
そして、描かれる綺麗なタンピン三色系の手。
これが南北海道大会のオーラスだとしたら、爽の能力や打ち筋のヒントになりそうですね。
「琴似栄がめちゃくちゃ強くてギリギリだった」、というセリフから考えれば、オーラスの爽の手牌である可能性は低くはないと思います。
少なくとも、立先生が何も考えずこの牌姿を書いたとは思いません。
そして、有珠山も後援会とOG会と父母会完備のよう。
旅費も出るとして、宿泊はどこでしてるでしょうねぇ。
無事に全国出場を決めた後、届くW麻T最新号。
( ゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシゴシ

ま、
ま、
ま、
ま、
松実玄さんんんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????
私の頭が第110局[爆発]。
実は私、最近3時間睡眠続きで、ついに昨日は2時間しか寝れず、仕事中に体調が悪くなっていたのです。
そして、帰ってからも今日が〆切の原稿に取り掛かり、休息が取り切れないまま、死にそうになりつつ仕事の予定だったのですが……
完全に、宿願のインターハイクライマー対決をできることになった瞬間の東堂の気分でした。
最初、朦朧とする意識が生み出した幻覚かと本気で疑いましたが、ちゃんと夢ではなかったようで、もう本当に感動と感謝しかない気持ちです。
視界が優しく暖かい光で満たされ、つまった鼻から世界の馥郁たる香を感じるようでした。
和ちゃんの回想で出て来る瞬間に僅かな期待こそしていましたが、この形は予想外でした。
立先生は予想を超えて、私達に大いなる福音を与えて下さいます。
吉祥寺に向けて礼拝。
個人戦登場の注目選手項目が気になるとか、次回休載とかが全て彼方へと吹き飛びました。
@null ありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございます
— 兎来栄寿@松実玄さん聖賛マンガソムリエ (@toraieisu) 2014, 9月 4
玄の日2014
去年・一昨年の様子はこちらからどうぞ。
今日は天江衣たんの誕生日!彼女とはもう5年半の付き合いです。衣、おめでとう。ハイテイラオユエ♡ #saki
— 福原香織 (@FukuharaKaori) September 5, 2014
ころたんイェイ~♪ http://t.co/FuuAqqBYM9 #saki
— ステルスだーはら (@d_hara_standard) September 5, 2014
そして、お誕生会には30人以上もの方に吉野山までお越し頂き、盛大にお祝いができました(松実玄さん聖誕祭2014in吉野第一局)
しかし、お誕生日はお誕生日で。
それが私の流儀です。
という訳で、昨日のすばらな前祝いヤンガンを読んですっかり元気になった私は
まずは『シノハユ』でも登場し、巷でもブームが起きているクロワッサンたい焼き!
キてますね!
慕ちゃんのお土産で、リチャードソンも食べたと噂のクロワッサンたい焼き
他にも、松実苑セットという楽園的なメニューも。
マンガソムリエ的には、『コナン』と『静かなるドン』に挟まれた『星の瞳のシルエット』が気になりました。
こちらのお店は、何と46年(親近感の湧く数字!)の歴史がどこか落ち着く佇まい。
そんな中に
松実玄さんがこの一年も太平に笑顔であれますように……
オルガの心臓1巻
オルガの心臓1巻
雨宮もえ
講談社ITANコミックス
救うのは人間なんだ…!
新鋭・雨宮もえ先生の初単行本。
人工臓器に関する技術が現実より少し進んだ世界。
オルガとニトのシャルトー姉弟は、世間から隠れ、革新的な人工心臓を作っていた。
しかし、偽の人工心臓が出回り始めたことで、束の間の安住の地を得ていた二人は再び追われる身となってしまう――
人の命を救う為の人工心臓。
勿論、それは理念としては善性に基づくものなのですが、その為に行われる人体実験の倫理的・宗教的な是非や、その利権や偽の代替品の売買など、様々な難問や思惑が絡むもの。
そういった影響で8年前に研究所を追われてしまったオルガですが、それでも研究を続けることを選びます。
前髪で目を隠す弟のニトは、そんな姉とともに穏やかに暮らせさえすればそれで良い、という青年。
オルガに包丁は持たせず、鍋にも近付けさせないなど、少々過保護なほどに姉を危険から遠ざけることを金科玉条としています。
しかし、その裡には熱い想いを秘めています。
人工心臓を巡る物語の中で、姉弟の関係性も、見所の一つです。
今作の良い所は、まず目を引く綺麗な絵。
表紙から、装丁も相俟って美しいです。
そして、その綺麗な絵で以って決めシーンがしっかりと熱を持って描かれていること。
エピソードごとにクオリティのバラつきを感じなくもないですが、二話や五話などはとても大好きです。
オルガと、少女ミーシャの会話はとりわけ印象的なシーンです。
入院して、最初の内は友達もお見舞いに来てくれたものの、徐々に足が遠ざかり、学校に戻る頃にはグループが作られていて居場所がなくなっていたミーシャ。
ぎこちなく接してくれる友人に息苦しさを感じながら、また入院を繰り返す内に、「死んだら誰とも繋がれないんだから初めからなくていい」「全ての結果は無」という、ニヒリズムに囚われるように。
しかし、オルガはそれを真っ向から否定してみせます。
全てが無になることで何もする気が出ないなら、むしろどうせ死ぬのだからやりたいことをやってしまおう、と。
そして、「無」に取り憑かれても大丈夫なように、やりたいことをノートに100個書け、と。
ミーシャに纏わる一連のエピソードは、とても美しくて好きです。
人工心臓という題材故に、どうしても向き合わねばならない「生と死」という命題。
様々な登場人物たちの、それぞれの人生と共に、そのテーゼが語られて行きます。
それは、時に苦く、痛く。
そして、時に暖かく、優しく。
「神様って本当にいるんですか?」
「えぇ 私は信じてますよ」
「それじゃここでお願いごとをしたら叶う?」
「叶えるのは自分
神様はそれを応援してくれるのよ」
「自分が何のために生まれてきたかわかる?」
「でもめんどくさいことほど大切なことだったりするんだ
といった味のある会話も多くあり、ストーリーテラーとしての地力を感じさせてくれます。
今後の今作も、そしてこの次以降の雨宮もえ先生の作品も、楽しみです。
試し読みのパートだとアクションシーンが多いですけど、その先は叙情的なドラマが展開されて行きます。
心に何かしら引っ掛かる物語を読みたい方、姉弟という関係が好きな方にお薦めです。
75点。
魔女に与える鉄鎚1巻
魔女に与える鉄鎚1巻
原作:村田真哉 作画:檜山大輔
スクウェア・エニックスガンガンJOKERコミックス
私の目的は布教でも奉仕でもない
公式サイトで試し読みできます。
『アラクニド』、『キャタピラー』、そして先日発売したばかりの『キリングバイツ』の村田真哉先生が原作。
作画を担当するのは、「ひまわり」のコミカライズや、『戦場の魔法使い』(紹介記事)の檜山大輔先生。
『戦場の魔法使い』にも通ずる、ダークなテイストに満たされたファンタジーです。
神聖スパニア国の聖都セゴールでは、貧困に喘ぎ娯楽に飢えた庶民にとって「魔女狩り」が一大エンターテインメントとなっていた。
そして、それは同時に教会への信仰と忠誠の証でもある、民にとって実に日常的なありふれた光景であった。
主人公は、そんなセゴールでの行いを中央のロマネ法王の命により掣肘しに来た、魔女でありながら異端審問を行う、異端審問魔女(インクウィッチ)であるドミノ・アチュカルロ。
苦手な人は心して読んで下さい。
試し読みが丁度良い試金石になります。
村田先生が聖書の勧誘を通じて宗教に対して感じたことを描いたあとがきマンガもかなり良かったです。
70点。
錦織圭選手の準優勝を祝しながら読みたい、テニスマンガ傑作選
錦織圭選手の準優勝を祝しながら読みたい、テニスマンガ傑作選 - マンガHONZ
http://honz.jp/articles/-/40750
全米オープン、錦織圭選手は惜しくも準優勝でしたが、元テニス部としてテニスが盛り上がることは素直に嬉しいです。
それに合わせて、書かせて頂きました。
一推しの傑作から、テニスを超越したあの作品まで。
かごめかごめ

かごめかごめ
池辺葵
秋田書店 書籍扱い
問題はいつもおのれの中にあるのです
どのような誘惑にもうちかてる信念を
持てるかどうか
チャンピオンタップ!にて、1話を試し読みできます。
『繕い裁つ人』(紹介記事)や、『どぶがわ』の池辺葵先生の最新作。
なぜこの作品がチャンピオンタップに混じっているのだろう、と少し不思議に思ったくらい、他とは異なる雰囲気を纏った漫画です。
いえ、これを漫画と読んでいいのかということすら迷ってしまう、しかし形式としては漫画として描かれた物語です。

全ページフルカラーで、格調高く美麗な装丁。
話の内容に沿ってページごとに使われている背景色も違い、小口は実にカラフルです。
フルカラーならではのインクの独特の匂いを含めて、この作品を構成しているかのよう。
枠線すらも華美であり、一コマ一コマが厳かな美術館に飾られた絵画のようで、絵本やバンドデシネに近い印象すら与えられます。
そう口にすれば豪奢に聞こえそうですが、池辺葵先生の作風と、そして今作の内容と相俟って、全体的には彩度の低めな色彩です。
この作品で描かれるのは「修道女」。
敬虔な少女アミナと、子供たちや他のシスターからの信頼も厚いシスターマルエナを中心にした物語です。
成長し、老いるのも全て修道院の中という彼女たち。
院の中以外の暮らしを知らず、ただ院の中で穏やかに暮らせることを神に感謝して生きる。
それは、見方によってはまるで「かごめかごめ」の歌で云われる籠の中の鳥のよう。
信仰と祈りに身を捧げる、貞淑な乙女たちの営みが静かに静かに描かれます。
その生活というものは、現代の日本で生きる私達には想像し難いでしょう。
しかし、自分が囚われていることに無自覚のまま、その状態を甘受している状況というのは、決して常に他人事であるようには思えません。
聖書の拝読、賛美歌の歌唱、祈祷に掃除。
時には、ちょっとしたイベントもあります。
自家製のバジルによるマリゲリータを作るシーンで、一匙垂らすオリーブオイルが異様に美味しそうに見えます。
修道女といえど、それぞれ人間ですから個性もあり、思っている所もあります。
ただ、池辺葵さんは大事なことを語らずに語る作家。
この物語も、一番核となる部分に関しては一切のセリフがありません。
言葉なく、ひたすら絵で語ってくれます。
その静謐が、堪らないのです。
アミナの想い、シスターマルエナの想い。
『繕い裁つ人』も『どぶがわ』も、その静謐の情趣が際立っていた作品。
そこを趣深いと楽しむか、つまらない・退屈であると捉えるかは個人の嗜好によるでしょう。
ただ、この空気感が好きな人には、全身に沁み入るような極上の作品であると思います。
大人数でスポーツをするより一人静かに読書をするのが好きな人、ヴェルサイユ宮殿より枯山水の庭の方が好きな人、修道院の生活に興味がある人、お薦めです。
75点。
健康で文化的な最低限度の生活 1巻

健康で文化的な最低限度の生活 1巻
柏木ハルコ
小学館ビッグコミックスピリッツ
「自分に何ができたのか」…
公式サイトで試し読みできます。
『いぬ』『地平線でダンス』『も~れつバンビ』などの柏木ハルコ先生最新作。
タイトル通り、今社会的な問題ともなっている「生活保護」をテーマにした漫画です。
生活保護を扱った作品としては、『陽のあたる家』や、『闇金ウシジマくん』などがありますが、それらは皆受給者の側から描いたお話でした。
今作では、ケースワーカー側の視点から見る生活保護が描かれて行きます。
空気を読むのが人より苦手な義経えみるは、この春からの新人公務員。
彼女は、福祉事務所で生活保護担当のケースワーカーとして働くことになる――
新米でありながら、いきなり110世帯もの担当を持つことになったえみる。
彼女は、様々な生活保護受給者たちの人生に触れていきます。
一世帯一世帯が新人には荷が重い現場。
知識も経験も伴わない中で、先輩や同僚たちに助けられながら、えみるは何とかケースワーカーとしての職務を果たそうと奮戦します。
そこでも、働く意欲に溢れる人から、口だけで行動が伴わない人、何を考えているのか解らない人まで、多くの色々な人が描かれて行きます。
ただ、折角生活保護を描くのですから、もっと大きなタブーにも触れて欲しいと思います。
折しも、今年の7月に初めて最高裁にて「外国人は生活保護を受けることはできない」という判例が出されました(ただし、準用は可能)。」
現実には、ポルシェに乗るほど裕福な外国人の不正受給が横行しています。
その一方で、おにぎりを食べることもできず衰弱死してしまう日本人がいる現状。
その辺をもっと深く突いた内容も見てみたいです。
『キーチ』を出して来た小学館ならできるはず。
そもそも、私はベーシックインカム賛成派なのですけれどもね。
生活保護も年金も、もう制度自体が構造的に保てなくなりつつあるのは明らかです。
革命的な刷新をするとして、BIは一番現実的でシンプルな解法であると考えています。
それでも無駄な仕事を無理矢理創出することで回っている、社会の不毛な営み。
日本人の価値観として、「働かざるもの食うべからず」というものがあり、憲法でも勤労の義務が述べられていますが、段々とそれは時代に合わなくなって来ています。
そうして余暇の時間が増えれば、体と心に余裕ができて、その分文化が発展します。
歴史的に見ても、文化が大きく発達するのは人々にゆとりがある時ですから。
自分が苦しい思いをしたのだから他人も同じように苦しむべき、楽をするなど許されないという感覚の人が存外多いのも問題です。
70点。
サクラタブー1-2巻
桜真が事件に関わろうとするのを制する、警察庁主席監察官である綾目宗一郎。
何と言っても、知的な若いイケメンと、老獪な白髪のイケオジというこの組み合わせ。
誤解のないよう言っておくと、話自体も面白いです。
こういうジャンルで新しい今までにない展開をさせるのは難しいですし、多少のツッコミ所もあるのですが、今後も楽しみに待ちたいと思わせてくれる作品です。
75点。
Helck 1巻
Helck 1巻
七尾ナナキ
小学館裏少年サンデーコミックス
人間滅ぼそう
以前紹介した『Helck』の1巻が出たので、改めて紹介します。
新作ながら、現在裏サンデーのランキング1位となっている超新星。
そして、大会開催中に突如侵攻して来た、「翼を持つ白い兵士」の軍団。
2014年9月後半新刊チェック
浅野いにお先生の、略し方が物議をかもした『デデデデ』こと『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』。
『極!男塾』は今まで以上に物凄い展開になっているので、一見の価値アリです。
ギャンブル漫画好きの方は『天啓のアリマリア』を。
最注目は、新井英樹先生の『空也上人がいた』です。
『花もて語れ』の最終巻は、一番楽しみで、寂しいです。
最後はどんな表紙絵になっているのか……事と次第によっては、それだけで泣いてしまいそうです。
月の美しい昨今の夜長も、良きマンガライフを!
火ノ丸相撲1巻
その題材は「相撲」です。
最近の新しい少年マンガで面白い新作を教えて欲しいと云われたら、一昨日紹介した『Helck』、『僕のヒーローアカデミア』、そしてこの『火ノ丸相撲』を挙げます。
帯コメントの『黒子のバスケ』の藤巻先生が「基本がっちり押さえて小細工なし!」と謳う通り。
川田先生は藤巻先生のアシスタントだったんでしょうかね。
線に面影を感じなくもないです。
火ノ丸は、背伸びをして身長がやっと160cm。
ということは、およそ1hydeほどでしょうか。
相撲は他の格闘技以上に身長と体重が重要であり、大きく重い程に有利です。
そんな中で160cmに満たない体というのは圧倒的不利なわけですが、それ以上の大きな問題がありました。
大相撲に行くためには、新弟子検査で167cmが必要。
このまま背が伸びなかったら、火ノ丸は横綱どころか大相撲力士にすらなれないのです。
「主人公に弱点を持たせる」というのは作劇の基本ですが、良い作品というのはその弱点がしっかりとキャラクターの魅力に繋がっているんですね。
この後、身長が足りないことに対して述べる火ノ丸の考えが、主人公として実に格好良いなと思わせてくれます。
挫折を味わい、それを乗り越えた上での死に物狂いの努力に裏打ちされた真っ直ぐさが、心を打ちます。
外国人が横綱を席巻する昨今の大相撲。
その中で、高校相撲界にて将来を嘱望される超高校級の日本人選手たちは、国宝級の日本等の名前で呼ばれています。
その一人が、三日月宗近の名を冠する男・沙田美月。
中学相撲の横綱であり、火ノ丸と同い年の「日本一名乗るなら越えねばならん山巓の一つ」と表する相手。
友情、努力、勝利、ライバル、トーナメント。
日本のスポ根少年マンガが継いできたDNAが結晶したような作品です。
相撲という競技に親しみのない人でも、素人であるキャラクターの存在によって、解りやすくその世界を知ることができるように作られています。
確かに、相撲という競技はサッカーやバスケに比べればビジュアル的には劣ってしまい、女性人気も付きにくいかもしれません。
赤司様のように崇拝されるキャラが今後現れるとは少々考え難いのは事実です。
しかし、空条承太郎の言う通り「特に土俵際の駆け引きは、手に汗握る」んです。
滾るんです!
相撲は試合の時間が短いので、必然的に引き伸ばしなどもなくテンポよく話が進められます。
今作は相撲漫画としてはイケメンも多い方ですし、相撲という題材で毛嫌いせず読んで欲しいと願います。
純粋に続きを楽しみにしている作品です。
75点。
アニウッド大通り1巻
アニウッド大通り1巻
記伊孝
星海社COMICS
夏がまたやってくる
絵で文部大臣賞を受賞した樹貴が学習帳に描いた漫画は、友人の間で人気を博す。
そして、表紙の背景にも描かれている通り、主人公一家は団地住まい。
迷子、かもしれない。1巻
あなたの人生の痕跡は
あなたが思う以上に深く
世界に刻まれているんですよ
小学館のサイトで冒頭を試し読みできます。
何れレビューを書こうと思っている、巷で人気の『イーフィの植物図鑑』の奈々巻かなこ先生の作品。
『猫町 港町』に続く、猫愛に溢れつつハートフルな心を暖めてくれる物語です。
舞台は、天国への途中にあり生者と死者が行き交う「あめの町」。
黒猫のクロマメと暮らす彼を主人公にした物語。
あめの町を訪れる人の中には、成仏しきれない死者から現実を踏み外した生者まで、迷子になっている者達まで、迷っている人々が沢山。
失敗、後悔、未練……
人生の中で叶わなかった願い。
積み重なりながら果たせなかった想い。
逃げてしまったもの。
そういったものを、地図屋はそっと掬い、晴らしてくれます。
その様子がじんわりと心を解きほぐしてくれる作品です。
マンガならではの視覚表現を用いて、地図を「繋ぐ」ファンタジックな演出が素敵です。
思わず、ヴェズーヴァのフレーバーテキストを思い出しました。
もしどこへでも行けるとしたら、どこへ行きたいと願うでしょうか。
正直、個人的な好みで言えば描線がちょっとラフ過ぎると思う部分も多いのですが、その分ネームが安定している作家さんだと感じます。
道がわかっていれば
といった、一つ一つの些細なセリフも良いなと思えるものが多いです。
主人公は若干ぶっきらぼうな感じもある中で猫好きなのもポイント高いですね。
訪れるお客さんは子供から年輩者まで多種多様なので、様々な視点から感情移入して楽しめる物語です。
少女マンガですが、男性も読み易いかと想います。
心温まるファンタジーが読みたい方は是非。
なお、読むとコロッケが食べたくなる恐れがありますのでご注意を(笑)
70点。
タルキール覇王譚スポイラー雑感
次かその次では反動で大量にドラゴンが出て来てくれたら嬉しいなと思いつつ眺めた、タルキールのスポイラー雑感を。
目玉は、遂に再録された友好色フェッチですね。
多色が強い分、単色のカードが地味目ですね。
ラヴニカ好きとしては親しみを覚えます。
されど罪人は竜と踊るDD14巻

されど罪人は竜と踊る 14巻
浅井ラボ
正義の対極の立場へ立たされた場合、どうしたらいいのだろうか。
正義を成すことが自らの無残な死を選ぶとき、それでも従う道が正しいのか。
既巻紹介 10巻85点 11巻85点 0.5巻80点 12巻85点 13巻80点
私が現代でこよなく愛する、尖り過ぎた小説の最新刊。
2010年の9巻から始まった血の祝祭編が、4年弱の時間を掛けて昨年の12巻で完結。
いよいよ新展開へ、という期待が膨らんだ前巻は、書き下ろしもあったとはいえ8割がスニーカー版の再録となる短篇集でした。
勿論、それですら『され竜』は群を抜いて面白いのは間違いないのですけれど……
それでも、やはり見たいのは数多の伏線が張り巡らされた本編の進行でした。
そして、満を持しての今巻。
本を手に取ると、区切られた小口。
ページを捲って目次を見ると、区分けされたサブタイトル。
…………また短篇集かっ!!
と、嘆いたのも束の間。
今巻は短篇集ではあるんですが、サイドストーリーの寄せ集めではありませんでした。
スニーカー版6巻収録の「演算されし思い」「打ち捨てられた御手」、7巻収録の「三本足の椅子」、そして単行本未収録だったTHEスニーカー掲載の「嵐の予兆」「夜は応えず」は再録。
他の未収録作品も今後全部収録されたらいいですね。
勿論多少の改稿はあり、しっかり比較はしてませんが「演算されし思い」辺りは描写がややマイルドになったかな? という印象。
ページ数にしてみれば、612ページの内の半分は既出ではあるんですが……
残り半分が本当に素晴らしい内容で、帯の「第二部開宴」という文字に相応しく、本筋をしっかりと描いてくれていました。
これには、私も深夜に読了して大歓喜・大興奮。
早く続きが読みたくて読みたくて仕方ありません。
やっぱり『され竜』は最高だぜ!
ちなみに、11月に早くも15巻が出るようで!
そこまでストックがあるのなら何故、と思いましたが、その辺は担当イラストレーターが宮城さんからざいんさんに変更したことに関係していそうですね。
宮城さんのイラストで10年以上親しんで来たので、寂しくないわけもないのですが……
ざいんさんの絵はざいんさんの絵でアリかな、と個人的には思います。
作品を取り巻く不可避の大人の事情含めて『され竜』という感じで、うん。
ご結婚なされた浅井ラボ先生が、庵野秀明さんのようにその作品内容に変化を及ぼすのか否かというのも非常に興味深い所でしたが、読んで得心しました。
とりあえず、これ以上はネタバレで語りましょう。
『され竜』は本当に面白く、あまり待たずに続きも読めそうでひたすらに幸せです。
90点。
以下ネタバレですのでご注意を。
ドルトン、メッケンクラート、デリューヒンらと連携した新しい体制を築いたガユス達が、前巻から強調されています。
家庭を持ち、子供も作られ、社会的な責任を果たしながら世界と擦り合って生きて行くガユス。
その辺は、浅井ラボ先生自身のプライベートからもたらされる部分もあるのかな、と勘繰ります。
何せ、新しく描き下ろされた三編に関しては、かつてのような陰惨さを感じません。
血や脳漿はぶち撒けられていても、レメディウスやアナピヤやゲヒンナム・ムのような精神的なキツさ、「絶対アニメ化できないだろうなコレ」感はありません。
野球回の時はかつてない明るさを感じましたが、「迷い蝶」に関しても近いものを感じました。
絶対ルーフェとルンデはザッハドによって惨たらしく殺されるものだと思ってました。
「迷い蝶」といえば、ヨーカーン様がかなり出張っていて私得。
やたらと二回目の世界であることを強調していましたね。
一体あの人何年生きてるのか(笑)
この世界でもブッダやキリストやアレクサンダー大王のような存在があったんですね。
その内、現実世界ともリンクしてきそうです。
そして、大賢者によって一命を取り留めたユラヴィカことビカたん。
エミリオの書の怪物たちとの死闘は滾りました。
竜に関節技を極めるのは無茶苦茶ですが好きです。
ギギナは単独でホン・ロンに勝てるでしょうか。
老人は世界の二十八人の敵で位はあり得るだろうなと思ったら、まさかまさかのジグムント・ヴァーレンハイトその人だったとは。
驚かされつつ、テンションの上がった瞬間です。
ザッハドの四次元超立方体を用いた咒式もとても好みで。
裏返るという現象も併せて、テセラックみたいですね。
「迷い蝶」でも大いに昂ぶりましたが、「世の果ての宴」はそれ以上。
最初の二ページから「おおおおお!」となりました。
ストラトス!
ストラトスじゃないか!
しかも、クエロも絡んできている!
『アサルト』が2006年ですから、およそ8年ぶりの新展開ですよ!
『0.5巻』での進展を期待しましたが、肝心の部分には殆ど触れられませんでしたし。
長かった……
裁判沙汰もあり、もう一生この物語の真相を読むことは叶わないのかと絶望しかけた時期もありました。
それだけに、このジオルグ事務所の過去の面々の物語が進行することがあまりにも嬉しくて堪りません。
作中では二年間眠っているストラトス、現実時間では八年間ですからね。
日暮さんの二倍寝てた彼が、ようやく目を覚ます時が訪れた訳ですよ。
一番大好きな小説が、8年ぶりに全く新しい真相へ近づく劇的な進展を見せてくれた訳ですよ。
それは体中から謎のオーラエネルギーが噴出しますよ。
そして、今巻最後にはとても意味ありげなことを言いつつ単身エリダナの地下迷宮に乗り込んでいくストラトス。
彼が!
自殺よりも率先して!!
かつての仲間のために!!!
何か、こう色々熱くなりますよね。
二年間寝たきりで、立ち上がることすら困難であろうほどに衰弱している身で、あんな魔窟に行って大丈夫なのか、され竜だったら下手すると次のエピソードが始まってる時に最初の1ページで死体になっていることも十分あり得るぞと心配しつつ。
クエロはクエロで、世界の二十八人の敵と渡り合うほどまでに強くなっていたんですね。
とんでもないな。
エミレオの書を持ったアンヘリオと闘っても勝てたのかな、と気になります。
調律者ワーリャスフを始めとする、世界の二十八人の敵も続々とお目見え。
雪寂のソトレリツィオ、逆さ笑みのアズーリン、法廷のゴゴール、是空大僧正、死都のイルソミナス、幻惑のハイパルキュ、そして氷炎のダルセーノ・ウーディス。
何れも癖のあるキャラクターばかりで、され竜らしくて最高ですね。
ダルセーノは宙界の瞳と思しき指輪に、魔杖剣と魔杖短剣の二刀流、何より赤い髪に青い瞳という出で立ちが、ガユスを思わせずにはいられません。
単純に考えると、ガユスの兄でしょうか。
それとも……
禍つ式も、竜も、巨人も、その頂点達が動き出しての人類と星のかつてない危機。
このスケール感に果てしなく高まります。
その内、彼らや残る20人と翼将らとの闘いも見られるでしょうか。
七英雄、七騎士、十六聖、八光などの実力や使用咒式も気になります。
地味に復活して百合百合しくなっているオボロホは浅井先生のお気に入りなんでしょうか(笑)
そんな世界の危機が迫り、島が一つ消えるような規模の闘いがあっても、距離を隔てていれば他人事にすぎずニュースが報じる日常の一コマでしかないという感覚も、実にリアルでされ竜的。
エリダナ咒式事務所は発足から大変な危機を迎えそうですね。
もう、こんなに続きが気になる所で、普段なら一年近く待つことを覚悟するのですけど、今回は2ヶ月後に続きが読める!(多分。これで短編集だと泣けます)
以下、心にメモしておきたい名言。
音楽は単におもしろく、喜びや救いがあるだけであるわけではない。断じて違う。
音楽の神は、真面目な常識人などに微笑んでくれない。すべてを投げだした狂信者のなかから、気まぐれに恩恵を与える、そんな性悪な女神なのだろう。得られるかどうかすら分からない恩恵と世界。だが、すべてを捨てなくてはその入口にすら立てないのだ。
天才や偉人が生みだすものは巨大だ。だがしかし、時の流れと人の営みという巨大建造物のなかでは、積みあげられた石のなかの、少々大きな一塊でしかない。どのような巨岩の高さも、いつかは凡人たちが積みあげた石で乗り越えられていく。
メイザース ―ソロモンの魔術師と明治の文豪― 1巻
マクレガー・メイザース、アレイスター・クロウリー、グリモワール、ソロモンの鍵、カバラ、セフィロトの樹、黄金の夜明け……
舞台となる時代は19世紀最後の年、1900年。
彼こそは、19世紀最高の魔術師であるメイザースその人!
黄金の夜明け団の首領は、詩人であるウィリアム・バトラー・イェイツ。
sakiquest2 感想
咲クエストのブログ
http://ameblo.jp/sakiquest/
上記、サキクエストさんのブログで公開されている、RPGツクールで作られた咲-Saki-のRPG、その名も「sakiquest」!
現在、1と2が公開されており、1は長野県予選決勝の20人を、2は阿知賀編準決勝の20人をプレイヤーキャラクターとして使用できます。
となれば、ですよ。
松実玄さんや宥姉を使える2を、私がやらない理がこの世のどこに存在しましょうか!
早速悦び勇んでDLさせて頂きました。
ゲームを始めると、まず四人の中から一人を選ぶ形。
勿論、私が選ぶのはアチガ編!
皆を誘って山に行こうとするシズノ。
まずは隣の家にいるアコを誘います。
そして……
一目見ただけで解ってしまいました。
アチガの宿屋といえば。
Here is a GOD'S PALACE...
私の実家、松実館であると……!
アイコンを認めた瞬間、歓びに満ち溢れました。
そして、話し掛け、クロさんを仲間に迎えると共に、絶頂感も到来。
神ゲーです、これ(開始1分)。
なるほどなるほどなるほどー。
ドラゴンロードだけに竜騎士という設定なんですね。
基本的にジョブは固有かつ固定で、各キャラに相応しいものとなっています。
ステータス画面の下の説明を見て、神ゲーである確信を深めました。
皆の説明を見るのが楽しいです。
ストーリー的には、この世界に迫る危機を救うという、オーソードックスなもの。
ある程度物語を進めると、20人の中から好きなパーティを組めるようになります。
そうなれば神ゲー度は限界突破。
戦闘中に使える魔法も、キャラクターのイメージに沿うように作られています。
おねーちゃんは勿論、炎系。
魔法の名前は麻雀役となっており、回復魔法「リーチ」の上位の魔法は「リーチドラ1」といった具合。
又、ホンイツの強化版はチンイツ、イーペーコーの強化版はリャンペーコーなど、その辺は麻雀に準拠しています。
又、今作ではMPを使用する魔法の他に、戦闘中に攻撃や防御をしたりダメージを受けたりすることで溜まるTPを用いた特技というものもあり、重要な存在になっています。
特技もレベルが上がると増えて行き、消費TPが大きい程強力な特技となっていきます。
あ、神ゲーですこれ(2回目)。
ちゃんと、それぞれのイベントでのセリフに関してもキャラクター性を損なわないように気を遣って作られているのを感じます。
ファンならではの、愛のある仕事。
手に入るアイテムも、咲-Saki-ファンならニヤリとするものばかり。
当然、私はステータスアップアイテムに関しては松実姉妹に極振り(笑)
玄さんはMPを使わないので、魔力アップとMPアップだけはおねーちゃんに使いました。
町の名前一つとっても、阿知賀編ファンにはたまりません。
ここで来るんか……! 的な楽しさがあります。
それぞれの町の本棚なども調べて行くと、沢山の小ネタが仕込まれていて、とても面白いです。
まさかの、こんなキャラまで……!?
町の人のセリフには、特定のキャラを連想させるものがあります。
そこにそのキャラを連れて行くと……?
サブイベントもかなり豊富にあり、やりこみ要素もあります。
私はサブイベントがまだ30%位残っています。
あ、まごうことなき神ゲーですね、これ(3回目)。
マツミ館の危機を救うサブイベントも完備。
これを神ゲーと言わずして何と言いましょうか。
とりあえず13時間程でクリアしての感想ですが……
何と言ってもゲームバランスがすばらです!
普通、ツクールで個人が作ったRPGってバランスは崩壊して当然な位です。
しかし、このsakiquest2、最初から最後まで実に良質なバランス。
敵が強すぎず弱すぎず、アイテムや武器防具の値段まで絶妙。
DQシリーズのような安定感を感じました。
真っ直ぐ進むだけだとちょっとレベルが低く、適度に稼ぎを楽しめる匙加減。
新しい魔法や特技を覚えて、その効果を試して一喜一憂しながら進んで行く……
目立たないですけど、とんでもなくハイレベルな仕事だと思います。
好きなキャラクターによっては回復が使えなくて辛い、ということもあるかもしれませんけど。
戦闘参加4人、サブメンバー4人の8人パーティで進められるので、サブに二人位は回復キャラを入れておくと楽でしょう。
参考までに、アラタちゃんとテルはとても重宝しました。
又、シーフのアコちゃんは「盗む」特技があり、ボスからはレアアイテムを奪取できるので、なかなか外し難いかもしれません。
ちゃっかりスタメン枠を持って行くアコちゃん、流石!
不満という程でもないですけど、町の人達にギバードとかトモキヨさんとか、サブキャラをあてがってくれたら更に嬉しかったですね。
はっきり言って、阿知賀編が好きな人・好きなキャラがいる人でRPGが嫌いでなければ、やらない理由がないレベルのすばらな作品でした。
ちょー面白かったよ~!
久々に、RPG自体の楽しさをも味わった気分でした。
皆是非ダウンロードして、好きなキャラを使って旅をして、幸せになりましょう(^-^)
作者の方に感謝感謝です。
尚、ツクール系RPGをやり慣れてない方は
Enter又はZ 決定
X キャンセル・メニュー画面開く
Shiftを押しながら十字キー フィールド以外の街やダンジョンでダッシュ
この操作だけ覚えておけば、大丈夫でしょう。
「週刊少年ジャンプ+」という革命
京・かのこ 1巻

京・かのこ 1巻
なかじ有紀
白泉社LaLaHC
菓子は思う″心″
『純愛ラビリンス』『ZIG ZAG』などのなかじ有紀先生最新作。
又、鴨川や下鴨神社など、京都の風景を楽しめる作品でもあります。