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Channel: マンガソムリエ兎来栄寿のブログ 先刻の箚記(さっきのさっき)
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マンガ大賞2013ノミネート作品発表!

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本日、「マンガ大賞2013」のノミネート作品が発表となりました。


2012年1月1日~12月31日の間に単行本が発売された作品の中で、最大巻数が8巻までの物が選考対象となっております。
それ故、基本的にフレッシュな顔ぶれになりますが、多少連載歴が長くともノミネートしてくる作品もあるのが見所。

今回ノミネートされた全11作品を見て行きたいと思います。




「海街diary」

吉田秋生


既巻紹介 4巻85点 5巻85点


今回ノミネートされた作品の中で、一番オススメしたい作品はこちらです。

ずっと推している作品であり、私の「俺マン2012」に入れようか最後まで悩んだ作品。

もっと私しか入れないであろう作品に特化しよう、と投票しなかったのですが……

案の定私が入れなくても37位にランクインしました。

本当に、毎巻毎巻心を震わされ、目頭を熱くさせられます。

少女漫画のカテゴリーですが男性でも読み易い絵ですし、子供から老人まで様々な視点で読める物語ですので、年齢性別問わずお薦めです。



「暗殺教室」

松井優征


既巻紹介 1巻75点


これは鉄板ですね。

日本一の漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」の新しい看板として、集英社が全力を上げて売り出しに来ている作品。

集英社のビルにも殺先生がペイントされ、2巻で累計160万部超えという驚異的な売上。

集計期間さえ合っていれば、他の漫画賞でも上位に来た事でしょう。

個人的にも、今のジャンプの中では「ハイキュー!!」と並んで特に好きです。

「漫画はキャラクターである」という一つの真理を体現している作品でもあります。



「乙嫁語り」

森薫


既巻紹介  1-2巻70点 3巻75点


最近5巻も発売された、大人気作品。

掲載誌「Fellows!」から名前と刊行期間を変え、新創刊となる雑誌「ハルタ」との連動購入特典でセル画が貰えるフェアも話題となっております。

森薫先生のフェチ感溢れる細やかな描写にハマれる方には、堪らない作品です。




「俺物語!!」

原作:河原和音、作画:アルコ


既巻紹介 1巻75点 2巻75点


「コミックナタリー秋100」1位、「このマンガがすごい!2013オンナ編」1位、「俺マン2012」1位、「オトナファミ コレ読んで漫画ランキング」5位など、各所で絶大な評価を受ける作品。

最早説明不要ですね。

男性でも面白おかしくハートフルに読める少女漫画です。




「山賊ダイアリー」

岡本健太郎


エッセー系の漫画でここに入れるのは素敵な事ですね。

現代に於いて狩りや猟を行い山暮らしの生活をする様子を作者の実体験に基いて描いた作品。

普通に都会で生きていると知り得ない事が多く、知識欲が刺激されます。

「俺マン2012」50位、「このマンガがすごい!2013オトコ編」34位。

50位などと聞くと、そんなに大した事がないように思えてしまいそうですが、年間に出版される1万冊以上の中の上位0.5%以内ですから、十分に面白いのです。

記事は未執筆ですが、1、2巻とも75点程の評価です。





「テラフォーマーズ」

貴家悠原作、橘賢一作画


既巻紹介 1-2巻80点 3巻80点


はい、来ました「このマンガがすごい!2013オトコ編」1位、「テラフォーマーズ」!

「オトナファミ コレ読んで漫画ランキング」17位、「俺マン2012」31位などにもランクイン。

「キングダム」と同じように週刊少年ジャンプに載っていても良いくらい純粋な少年漫画的面白さを備えつつ、SF設定による味付けもなされている作品。

「テラフォームする者」という意味に加え、「TERRA FOR MARS」という意味も持つタイトルなのだと最近気付きました。




「ハイスコアガール」押切蓮介

既巻紹介 1巻70点 2巻75点 3巻80点


「すごい!2013オトコ編」2位も来ました!

、「テレビブロスコミックアワード2012」大賞、「俺マン2012」3位、「THE BEST MANGA 2013 このマンガを読め!」15位、「オトナファミ コレ読んで漫画ランキング」15位などなど、こちらも各所で圧倒的に支持を集める作品。

正直、こんなコアなゲームネタ満載の漫画がよくここまで大人気になっているなぁ、と思います。

それというのも、単なるゲーム好きマンガを超えてそこらの少女漫画が及びもつかないキュンキュンを齎してくれるラブコメとして押切先生が昇華させているからなのですが。

90年台のゲームセンターに通った経験のある人、オールドゲーマーには是非とも読んで欲しい作品。




「人間仮免中」

卯月妙子


AV女優やストリッパーなどを経験した卯月妙子さんによる10年ぶりの、人生の実録マンガ。

「すごい!2013オトコ編」3位、「読め!」2位、「これ読んで」4位、「俺マン2012」17位と、畑の違う各ランキングでも軒並み上位に入っている大注目作。

ただ、安易に面白いよと薦められる作品ではありません。

「すごい」という意味なら、2012年でも屈指である事に疑いようのない作品。

統合失調症の件などは、身につまされる所もあって冷静に論じることができません。

エンターテインメントではなく、世界の様相を学ぶ手掛かり。





「ぼくらのフンカ祭」

真造圭伍


「読め!」1位を始め、「すごい!2013オトコ編」11位、これ読んで」20位、「俺マン2012」37位と、これもかなり評価の高い作品ですね。

「森山中教習所」に続き、ランキング上位に入ってくる真造先生の実力は確かな物。

個人的には勢いがあるのは解りつつもそこまで刺さらない感じですが、青春や友情といったキーワードに惹かれる方はどうぞ。





「ボールルームへようこそ」

竹内友


既巻紹介 1巻75点 2巻75点 3巻80点


私も2012年スタート作としては一押しのこのダンス漫画。

「すごい!2013オトコ編」9位、「これ読んで」16位、「俺マン2012」10位と世間でも注目が集まっています。

3巻は読んでいて昂ぶりによる震えを覚えました。

曽田正人先生作品のような汗の乱れ飛ぶスポ根マンガ好きな方、そして競技ダンス漫画に興味のある方にお薦めです。






「九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子」

九井諒子


紹介記事 80点


「これ読んで」19位、「俺マン2012」7位。

商業デビュー作となる「竜の学校は山の上」(80点 )に続く、二作目の短篇集として期待された今作。

間違いなく面白かったです。

様々な読み味が綴られており、満足度の高い1冊。

ファンタジー好きの方には是非ともチェックしておいて頂きたい作家さんです。





今回は特に他のランキングでも上位に来ていた作品が多く、正直な所、目新しさはなくなったな~という感じですね。

出来れば、もっと下位のランキングも見てみたい!と思いました。


この中だったら「暗殺教室」か「俺物語!」が大賞になりそうかな、と予想します。

大賞発表は3月下旬。

何だかんだいっても、こういう催しは楽しみにしてしまいますね。


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