
白暮のクロニクル 1巻
ゆうきまさみ
正しく殺されりゃ死ぬし――
現に二人殺されてる
『究極超人あ~る』、『機動警察パトレイバー』、『鉄腕バーディー』……
様々な名作を手掛けて来たゆうきまさみ先生が送る最新作は、現代伝奇サスペンス!
主人公は、身長178cmの新米公務員・伏木あかり26歳。
そこで出会ったのが、幸村魁(ゆきむらかい)。
外見上は少年ながら、実は88歳だという彼は、この世界に10万人ほど存在する不老不死の一族、「息長(オキナガ)」。
夜衛管の仕事は、息長を管轄することだった。
世間で起きる、息長の連続怪死事件。
あかりは、魁と共にその事件の謎を捜査していくことに――
基本的に不老不死の種族への連続殺人事件、というのが面白いですね。
思わせ振りな冒頭シーンや、今後キーになるであろう「羊殺し」など、布石・伏線がそこかしこに散在しており、先の展開の興味を繋いでくれます。
きっと、ゆうき先生であればここから更に素敵な展開にしてくれることは間違いないでしょう。
このまま順調に面白さを増していけば、実写化も十分想定できます。
帯には「エロティシズムにも挑戦したい」とありましたが、まだその辺はあまり感じられず。
寧ろ、あかりの上司の竹之内や、魁の方に魅力を感じてしまう位、男性キャラの方がセクシーに思えてしまいます。
62ページの掌を合わせて考えこむシーンのような、ちょっとした所作が良いですね。
あるいは、最近一部で流行している高身長女子である主人公に、ゆうきまさみ先生的フェティシズムが込められてのかもしれません。
エロティシズムは余り感じませんが、実家暮らしの前向きながら少し抜けている26歳女子、なかなか魅力的な主人公です。
この作品は、下の『王様達のヴァイキング』や『重版出来』、『さよーならみなさん』と同じくヤマウチナオコさんの担当という事で、巻末漫画に『重版出来』に続いてヤマウチさんが描かれていますね。
ヤマウチさんの担当作はどれも面白いので、応援したい所です。
今の時代になって、SNS等で「あの編集者さんは、この作品も担当している」ということが可視化され、昔はできなかった「同じ担当編集買い」という事ができるようになったのも、一般読者としては選択肢が増えて良いことだと思います。
しかし、ゆうきまさみ先生ほどの巨匠ですら「お金がないので仕事してください」と言われてしまう世の中に、不条理を感じずにはいられません。
アニメイトの特典ペーパーにも書かれていた帯状疱疹、お大事にして頂きたいと思います。
帯の文句通り「極上のミステリー」たり得るかどうかは解答編にもよって来ますが、期待を持って見守りたいです。
抜粋はしませんが、その帯に載っているように、激しい流血の死体描写から始まりますので、苦手な方はご注意を。
サスペンス、伝奇、ミステリなどが好きな方はチェックしてみては如何でしょうか。
70点。
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ヤマウチさんの担当作はどれも面白いので、応援したい所です。
今の時代になって、SNS等で「あの編集者さんは、この作品も担当している」ということが可視化され、昔はできなかった「同じ担当編集買い」という事ができるようになったのも、一般読者としては選択肢が増えて良いことだと思います。
しかし、ゆうきまさみ先生ほどの巨匠ですら「お金がないので仕事してください」と言われてしまう世の中に、不条理を感じずにはいられません。
アニメイトの特典ペーパーにも書かれていた帯状疱疹、お大事にして頂きたいと思います。
帯の文句通り「極上のミステリー」たり得るかどうかは解答編にもよって来ますが、期待を持って見守りたいです。
抜粋はしませんが、その帯に載っているように、激しい流血の死体描写から始まりますので、苦手な方はご注意を。
サスペンス、伝奇、ミステリなどが好きな方はチェックしてみては如何でしょうか。
70点。

王様達のヴァイキング3巻
漫画:さだやす ストーリー協力:深見真
イチかバチかなんて馬鹿が言うこと
俺らは勝ちが決まってる勝負しかしない
既巻紹介 1巻75点 2巻75点
投資家と天才ハッカー少年の二人が組み、世界征服を目指す物語。
漫画:さだやす ストーリー協力:深見真
イチかバチかなんて馬鹿が言うこと
俺らは勝ちが決まってる勝負しかしない
既巻紹介 1巻75点 2巻75点
投資家と天才ハッカー少年の二人が組み、世界征服を目指す物語。
天才ハッカー是枝の前に現れた難敵、laughingcat。
堂々と是枝に接触してくる大胆さと、是枝のスキルと知識に心酔する変態ぶりが良い味を出しています。
前巻の最後で、「大きな話になってしまったので、逆に今後のトーンダウンが心配」と書きましたが……
見事に杞憂に終わってくれました!
今回も全体を通してとても面白くなっています。
堂々と是枝に接触してくる大胆さと、是枝のスキルと知識に心酔する変態ぶりが良い味を出しています。
前巻の最後で、「大きな話になってしまったので、逆に今後のトーンダウンが心配」と書きましたが……
見事に杞憂に終わってくれました!
今回も全体を通してとても面白くなっています。
坂井がまだパソコンやインターネットに興味も無かった学生時代、起業初期から途中で借金取りに追われる挫折までを描いた回想も非常に濃厚。
出資を受けるために路上でプレゼンするシーンは、正に男の満ち溢れた野心の熱さが炸裂しています。
ちなみに、坂井の借金話はpixivの片桐社長のお話が元になっているそうで(笑)
そして、ダブリングキューブというガジェットの登場に、らしさを感じてニヤリとしてしまいました。
そんなダブリングキューブの持ち主がまた良いキャラクターです。
出資を受けるために路上でプレゼンするシーンは、正に男の満ち溢れた野心の熱さが炸裂しています。
ちなみに、坂井の借金話はpixivの片桐社長のお話が元になっているそうで(笑)
そして、ダブリングキューブというガジェットの登場に、らしさを感じてニヤリとしてしまいました。
そんなダブリングキューブの持ち主がまた良いキャラクターです。