阿知賀のドラゴンロードシミュレータで松実玄さんを疑似体験
以前、こんな記事も書きました。
その時も少し触れましたが、今更ちょっと補足的に考察をば。
赤牌アリというルールは、一見ドラが増え手が高くなって、松実玄さんに有利のように思えます。
が、実際は手がかなり制限されてしまうので、非常に不利なルールなのです。
まず、赤牌アリの時に和了できる役を見て行きましょう。
ツモ、タンヤオ、役牌、三色同順、トイトイ、イーペイコー、ハイテイ、チャンカン、三色同刻、三暗刻、四暗刻、地和、天和
パッと見は十分多いように思えますが、チャンカン以降は実戦でもなかなか見られない役。
ハイテイは偶発的要素の高い役ですし、イーペイコーに関しては5ピンがドラの時だけしか狙えない超限定状況役。
トイトイに関しても、5は他家から落ちにくい事もあり難しいです。
必然的に狙うのは最初の4つの役がメインとなります。
しかし、もしヤオチュー牌がドラになってしまえばタンヤオも望めず、ますます厳しくなります。
結局ツモと三色同順しか狙えない、そんな局もままあります。
これが、もし赤牌無しのルールであったならば以下が加わります。
チャンタ、純チャン、混老、清老、一通、リャンペーコー、混一色、清一色、小三元、大三元、小四喜、大四喜、字一色、緑一色、九連、三槓子、四槓子、リンシャンカイホー
これだけ加わると、最早別の競技です。
そして、重要なのはカンドラ。
各色の5絡みで面子を固定されてしまう赤牌がある時と違って、カンをしてドラを増やす事に躊躇する必要が全く無くなります。
赤牌が無いと火力が下がりそうなイメージがあるかもしれませんが、逆に集まったカンドラを更にカンする事で、火力も赤牌がある時と遜色がないどころかそれ以上に上がって行きます。
赤牌アリの場合は、ツモタンヤオ三色ドラ8で三倍満がやっとという感じですが、赤牌ナシの場合は三槓子ドラ12の数え役満なんていうのも普通に出る訳です。
寧ろ、達成し易さと火力を考えれば、これメインで戦って行くのが正解でしょうか。
半荘に一回でも役満を和了し、尚且つ相手はドラが使えないとなれば、普通の相手ならばまず勝てるでしょう。
確実に面子が出来て行くのも強いですし、中張牌が多くドラになった時の他家への妨害効果も看過できません。
ちなみに、赤牌なしでも和了するのが至難な役は以下の通り。
リーチ、ダブリー、一発、平和、チートイ、国士
ドラ切りする事を覚悟すれば、これらを和了する事も不可能ではないのですが……
何れにしろ、麻雀の基本であるリーチとピンフを否定するという意味で、額面以上に特異で面白い能力だと思います。
結局、何が言いたいかといえば……
松実玄さんはルール的にも逆風な状況で、全国1位と2位相手に本当によく頑張ったなあという事です!
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松実玄さんは赤牌無しのルールだとどうなのか
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