ヒトはイカにして滅んだのか?

このマンガがすごい！大賞でデビューした柴谷けん先生の最新作！

名前買いする作家さんですので、今作もとても楽しみにしていました。

いつも、構成力で楽しませてくれる柴谷作品。

ただ、今回はいつものテイストを期待して読むと裏切られます。
はっきり言いましょう

BLです。

ツバキは森に育てられた植物体質の少年ナツメと出会い、生活を共にする。
出逢ってから十年が経ち、学年に3人しかいなかった村の中学を卒業して大人数の町の高校に通うようになると、ナツメは人気者となっていた――

見た目はイケメンで、女子に大人気のナツメ。

しかし、彼は家では土を被り、陰に隠れて水を浴びる植物のような性質を持つ男の子。

正体を隠しながら生活する、ツバキとナツメの物語です。

ナツメは好きになるのも、人間ではなく植物。

花の匂いを漂わせていると「そんなエロい匂いをムンムンさせて近付かないでくれ！」といった具合です。

不人気者のビアンカが育てていた花に惚れたナツメは、彼女と付き合うことになり……？

学校でもツバキはナツメの面倒を小まめに見ている訳ですが……

陰に隠れて水を霧吹きでぶっかける絵図がエロい！

ナツメの恍惚とした表情、反応。

柴谷先生……解ってやってるんですよね！？

この構図だけでも十分イケるんですが……

植物に対して嫉妬をし始めたり

黒い感情を見せ始めたり……(オマケにショタ時代が可愛い)。

これ、アカンやつや！(褒め言葉)

ええ、想像とは540度違った方向性でしたが、私としてはこれはこれでとても美味しく頂きました。

基本的に爽やかで緩い感じの物がお好みの、世のロッテンなお嬢様方にオススメしたい次第です。

逆に、従来の柴谷けん先生作品が好きで買う方は、普通のドラマとしても楽しめるとは思いますが、若干いつもと違うことにご注意下さいませ。

70点。