サイコろまんちか1巻(Kindle版)
小出もと貴
講談社
社会は人間の感情に
よって成り立っている
『AKATSUKI-朱憑-』の小出もと貴先生による月刊ライバル連載作品。
しかしながら、ライバルが休刊となったため、現在ではマンガボックスに移り連載されています。
人間が最も興味を持つ対象とは何でしょう。
答は人間自身です。
それは、生物学的にも当然の理です。
人間は人間を愛するようにできています。
それ故に、古今東西の多くの物語は人間を描き続け、多くの雑誌や広告は人間を大々的に用いるのです。
それと同様、多くの人は他人に好かれたい、という願望を抱いています。
嫌われるより好かれたい、それは当然でしょう。
では好かれるためにはどうすれば良いのか?
そんな人間心理を研究したのが心理学。
そして、この漫画は、そんな心理学を扱った作品です。
ヒロインの伊東は、幼馴染の男の子・阿部が好きなちょっと変わった女の子。
マニアックな虫が好きで、周囲からも浮いてしまっていた伊東。
彼女は、心理学を学ぶことによって、上手くいかない人間関係に活路を見出そうとした――
傍から見ると怪しいこの部活に、阿部を含む数名が巻き込まれていく――
『マンガで分かる心療内科』という作品もありますが、こちらは学園ラブコメをベースにして、より少年誌らしい文法で描かれています。
阿部の変人ぶり、そして周囲から浮いてしまう様子に個人的には共感を覚えながら読んでしまいました。
『マンガで分かる心療内科』という作品もありますが、こちらは学園ラブコメをベースにして、より少年誌らしい文法で描かれています。
阿部の変人ぶり、そして周囲から浮いてしまう様子に個人的には共感を覚えながら読んでしまいました。
作中では、様々な心理学用語が登場し、実例と共に解説されます。
ハロー効果
プライミング効果
同調
サイコドラマ
空間補完効果
メラビアンの法則
確証バイアス
正の転移
自己不一致
ツァイガルニク効果
傍観者効果
アンカリング効果etc...
私も行動心理学や認知心理学について学んでいたので、懐かしさと共に知的好奇心を刺激されました。
ハロー効果
プライミング効果
同調
サイコドラマ
空間補完効果
メラビアンの法則
確証バイアス
正の転移
自己不一致
ツァイガルニク効果
傍観者効果
アンカリング効果etc...
私も行動心理学や認知心理学について学んでいたので、懐かしさと共に知的好奇心を刺激されました。
好きな人からの印象を良くする方法、グループ内でのベターな立振舞い方、記憶力を向上させるテクニックなど、実生活にも役立たせることのできる実践的心理学について、楽しく読みながら学んで行けます。
しかし、心理学は有効ではありますが万能ではなく、人間は学問的な統計や論理だけでは推し量れないものもあることを忘れてはいけません(自戒)。
ちなみに、最新の統計学、ウェアラブルデバイスによるビッグデータから人間の行動を導き出すという内容の『データの見えざる手』という本が非常に面白かったのですが、それはまた別の機会に。