聖闘士星矢をこよなく愛する者として、新たな時代の星矢を見届けに行きました。
実際、この目で観て来て。
率直に言って、星矢ファン向けの映画でした。
ただ、原作ファンでも許容できる人とできない人がいる作品でしょう。
私は許容できる方だったので、楽しめました。
この映画は原作の十二宮編完結(1~13巻)までを二時間に纏めた作品であり、必然的にカットされている部分、語られていない部分が多いです。
原作と大きくキャラが変じてしまっている人物もいます。
その改変を楽しめるか、有り得ないと感じるかは、どう作品やキャラクターを愛しているかによって変わるでしょう。
「これを期に星矢に入ってみようかな」という方もいます。
ただ、この映画から入るのはオススメしません。
『冥王神話』『Ω』『セインティア翔』など様々な派生作品がありますが、『星矢』の7割は原作13巻までを読んでおけば理解できますので、先ずはそこから入ることをオススメします。
13巻まで読んだ上で映画を観れば、その差を楽しめると思います。
ネタバレ無しで言える所としては……
映像は本当に美麗でした。
特に、十二宮は見惚れてしまう美しさ。
そして、聖闘士星矢ならではの派手な必殺技演出!
これは一見の価値アリだと思います。
EDはYOSHIKIさんということで、X感溢れるバラードで良かったです。
そんな所でしょうか。
全体的な評価は、星矢既読なら70点、未読なら50点という感じですね。
何も知らないでこの作品単体だけ見たら、ぶっ飛んでるように感じてしまうでしょう。
そんな所で、以下はネタバレ感想になります。、
木戸翁達、そんな軽装でヒマラヤ登山とは熱い……
辰巳にいきなり出番があって思わず心の中で拍手。
アイオリアとアイオロス、何でヒゲ生やしてるんですね。
アイオリアに至っては何で唇ピアスでちょいワルオヤジ風になってるんですか(笑)
PVの段階で皆の容姿が今風になっているのは確認していましたが、意外とすんなりと受け入れられました。
沙織さん可愛い。
ちょっと松実玄さん感すらありました。
それだけに髪を切ったアイオリア許さじ。
が、瞬がちょっとチャラい!(笑)
そして、氷河が後々バンドエイドを頬に貼る所も含めて、折紙サイクロンっぽい!
さとうけいいち監督なので、わざとでしょうか。
聖衣の持ち運びがランドセルタイプから、Ωのクロストーン方式に。これも時代の変化か。
マスク状態はちょっとダサいですね……
防御的な意味では正しいのでしょけど。
執事が辰巳じゃなくなってる展開……と思ったら、お前が辰巳なのかい!(笑)
祝・増毛!
十二宮が完全にFF的な世界になっていて、お水を噴きそうに。
VPのヴァルハラのようでもあり、ここ普通に冒険したいな、と思う程。
十二宮もそれぞれの装いとなり、美麗でした。
いきなり白羊宮でクリスタルウォールは熱かったですね!
アルデバランの食べてたステーキは誰が焼いたんでしょうか……自分で焼いたのかな。
時間の関係で、星矢たちが理由もなく一瞬で強くなり過ぎですが、細かいことは良いですね。
トレミーのファントムアロー、数時間で死に至る、と地味に強化されてましたね。
白銀で唯一の登場で、しっかりスタッフロールに名前も。
しかし、あれだけ間近で偽アテナを見ていたなら、その小宇宙で偽物だと気付いても良かったのでは……とか言ったらダメですね。
双児宮完全スルーは噴きました。
巨蟹宮だけはイロモノでしたが(笑)
デスマスクは平田さんの演技も素晴らしく、良いキャラでしたね。
ノリノリ過ぎで笑いました。
幾つかのオリジナル台詞が良かったですが、紫龍の「龍神は決して弱者を甚振ることはしない」という件は良かったですね。
一輝の「かかって来いよ金メッキ」はPVで聴いてから一耳惚れしていましたが、実際聴いても良かったですね。
今回の兄さん、見せ場的な意味ではトレミーを倒した所位でしたけど……(涙)
ミロが浅野真澄さんボイスで女性的になっていたのは最大級のサプライズでした。
しかし、素顔を晒していたのであれは女性なのではなく男の娘だと思って良いと思うのですが!
真相や如何に。
スカーレットニードルはアンタレスまで撃って欲しかったですねぇ。
まあ、シュラはエクスカリバーという単語すら放っていなかった気もしますけど。
しかし、一番酷かったのは、間違いなくアフロディーテ。
まさか、サガにアナザーディメンションで瞬殺されて、バラの中で死ぬのみとは……
デスマスクがまだ物凄く優遇されていたんだな、と感じました。
ラスボスのサガはアテナの力を吸収して宇宙の新たな創造主になることを目論んでいましたが、形態変化も含めて実にRPGのラスボス感があって笑えましたね。
他の青銅、折角回復してもらったのにぼっ立ち過ぎで。
黄金達の共闘というシチュエーションは燃えますが、それが謎の石像とだったのが少し残念。
サンクチュアリ付近に住んでる市民は大迷惑でしたね。
スタッフロール明けの茶番劇、紫龍はそこでも聖衣着っぱなしなのかと!(笑)
まあ、アイオリアの襲撃から考えれば一番聖闘士としては正しいのかもしれませんが。