戦場の魔法使い 1巻
檜山大輔
一迅社 REXコミックス
私の激推ししている同人発AVGの一つに「ひまわり」があります(ひまわり紹介記事)。
その面白さは、商業作品である『428』や『シュタインズゲート』などと比べても遜色無く、疑いようのない傑作SFノベルゲームです。
全くのノーマークでしたが、予想外に面白い作品が出て来ると思わず嬉しくなってしまいますね。
75点。
iOSやAndroid版もあり、無料で3章中2章までプレイできて、特に2章は至高の出来なので心からオススメします。
さて、そんな「ひまわり」のコミカライズをスクエニで行っていた檜山大輔先生の最新作は、コミックレックスから!
全くのノーマークでしたが、予想外に面白い作品が出て来ると思わず嬉しくなってしまいますね。
「生きる意味を問う新時代の異世界戦記」「戦場ダークファンタジー」という裏表紙と帯の文字列に惹かれて手にしてみたのですが、これが個人的にかなりのヒットでした。
舞台は架空の20世紀初頭程度の文明を感じさせる世界。
舞台は架空の20世紀初頭程度の文明を感じさせる世界。
大幡州帝国とロードラント共和国は開戦か
半年が経過。
勢いに乗るロードラント共和国だったが、局地的に華々しい戦果を上げる大幡州帝国の古沢大隊。
そこで八面六臂の活躍をしているのが、主人公の天城ハル。
彼女は、「生命を″視る″」異能を持つ「天元兵」であり、「戦場の魔法使い」の異名で呼ばれていた。
戦争物であり、シビアな世界観になっています。
姫様可愛い、などとのたまっている隙はないですが姫様可愛い。
基本的には生身の人間対人間ですが、局所的に能力バトルの様相を呈しており、醍醐味となっています。
「魔法使い」というタイトルから想像される程に純正なファンタジーではなく、どちらかというと「戦場の魔女」位が丁度良いのかな、と思いましたが面白いので何でも良いです。
生命が視える能力は、型月の死が視える能力を髣髴とさせますね。
ご覧の通りイケメンもいれば
主人公のハードな境遇に一話から感情移入して引っ張られるように読みましたし、続きもとても気になります。
敵側にも敵側の事情があり、引けないことが解る部分に深みが生まれているのが良いですね。
ポップな絵柄ですがハードな話をしっかり描きこなしており、そのアンバランスさも魅力の一つに昇華しています。
能力者同士のバトルは熱いのですが、戦記物として考えた時には、もう少し戦略的な部分での驚きや欺きがあるとますます面白くなりそうだと感じます。
能力者同士のバトルは熱いのですが、戦記物として考えた時には、もう少し戦略的な部分での驚きや欺きがあるとますます面白くなりそうだと感じます。
後は、セリフ回しにもう少し独特の味があれば、更に作品自体の深みも増しそうです。
今後出て来るであろう新たな能力者なども楽しみです。
雰囲気的に『ディアボロのスープ』などが好きな方にお薦めです。
今後出て来るであろう新たな能力者なども楽しみです。
雰囲気的に『ディアボロのスープ』などが好きな方にお薦めです。
75点。