小説版弱虫ペダル 巻島・東堂 二人の約束
原作:渡辺航, 本文:時海結以
チャンピオンノベルス
オレ
アニメも大好評放映中で、幅広い層から更に支持を拡大している『弱虫ペダル』(14巻80点 15巻80点 16巻85点 18巻80点 19巻80点 20巻75点 21巻80点 22巻85点 23巻85点 24巻85点25巻80点 26巻80点)。
個人的にも、『スラムダンク』に匹敵する正統派スポ根作品として大好きな作品です。
その、スピンオフノベライズが発売されました。
サブタイトルと表紙の通り、巻島裕介と東堂尽八の二人が交わした「あの約束」にスポットライトを当てたお話です。
最後の三年生でのインターハイで、7勝7敗の勝負の決着を付けようという約束。
それを実現させるために、恋人のように毎日巻島に電話を掛け続ける尽八。
そして、遂に迎えたインターハイ。
しかし、チームを背負って戦わなければならなかった巻島は――
という、漫画でも非常に切なかったシーン。
回想シーンでも一瞬登場した、その約束を交わしたレースを、最初から最後まで描いたのがこのノベライズです。
時海結以さんは『ちはやふる中学生編』のノベライズも手掛けた方ですね。
所々、狙っているのか女性的な感じが出ている所はありますが、文章としては読み易かったです。
渡辺航先生が挿絵を手掛けているのは勿論、物語についても所々で提示した要素があるようです。
今作で出て来るオリキャラもなかなか個性的ですし、セリフに切れ味を感じたのはその為かと得心しました。
純粋な『弱虫ペダル』ファンは楽しんで読めるでしょう。
しかし、それ以上に、不純な東巻ファンは一族郎党を質に入れてでも読む価値のある、読めば昇天確実の一冊です。
70点(東堂巻島の愛し具合によって無限加点)。
純粋な『弱虫ペダル』ファンは楽しんで読めるでしょう。
しかし、それ以上に、不純な東巻ファンは一族郎党を質に入れてでも読む価値のある、読めば昇天確実の一冊です。
70点(東堂巻島の愛し具合によって無限加点)。
以下は腐った感想かつ、若干の本文引用を含むので、お気を付け下さい。
まず、表紙を捲った所で逝けるでしょう。
その後、全編通して100回近く「巻ちゃん」と呼び続ける尽八。
それに対して満更でもないどころか最高に熱い関係を魅せつけてくれる巻島。
東巻が好きな人に対してこれを燃料というなら、人造人間16~18号が出来あがるのではないか、という位の超々特大の燃料。
「巻ちゃん、そろそろ体は温まったか?」
「……聞くの、遅いショ」
その後、全編通して100回近く「巻ちゃん」と呼び続ける尽八。
それに対して満更でもないどころか最高に熱い関係を魅せつけてくれる巻島。
東巻が好きな人に対してこれを燃料というなら、人造人間16~18号が出来あがるのではないか、という位の超々特大の燃料。
「巻ちゃん、そろそろ体は温まったか?」
「……聞くの、遅いショ」
「だな――ん……っ!!……感じるか?」
「まァな」
とか
胸がカッと熱くなる。
胸がカッと熱くなる。
(クハ、なんだよ、この熱さ)
柄にもなく、歓喜で叫びそうだった。
「やったな、巻ちゃん! お返しだ!!」
とか
とか
「いいか巻ちゃん、こういうのは、感覚だ。理屈じゃない。快感を求めるのに理屈は不要だ。本能に任せたらいい」
とか、何でこんなに性的なんですかね……!
とか、何でこんなに性的なんですかね……!
記念日とか一々覚えている尽八の巻ちゃん大好きっぷりが大好きです。
埼玉大会に申し込む巻ちゃんが好きです。
内心滾りまくってる巻ちゃんが大好きです。
完全に二人の世界過ぎてご馳走様です。
最後のインハイで戦えないとなってしまった時の尽八の切なすぎる虚無、そこから回生しての最後のデッドヒートは普通に泣ける位熱いですしね。
真波くんが至高な私ですが、この二人も素晴らしいです。
若干、値段に対しては本の薄さと字の大きさを感じます。
それも相俟ってか「公式という最大手の同人誌」と言われてもいますが、本当にその通り。
尊い尊い公式です。