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Channel: マンガソムリエ兎来栄寿のブログ 先刻の箚記(さっきのさっき)
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阿知賀語りとシノハユ the dawn of age 第21話 感想

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前回記事:シノハユ the dawn of age 第20話 感想



一ヶ月も吉野に帰れておらず、最低でももう一月弱は行けないせいか、体が阿知賀の風に飢えています。
公私共に末期的に忙しい中で、迸り続ける阿知賀愛を語りたい欲。

マスターの意を組んだbotが、代わりに色々と呟いていました。










これが、先日のヤングガンガン発売少し前の呟きです。
ところが、まさかの本編最新話によって事情が急変しました。ますます捗る実感を伴った想像。




赤土先生が獅子奮迅の活躍を見せることができた理由、それは他ならぬ松実露子さんのことがあったからではないでしょうか。
自分に麻雀を教え、ずっと応援してくれていた人の、急逝。もしくは、それが近付いてしまった事実の告知。
だからこそ誰よりも強く輝き、しかしその先に待つ巨魁に呑まれてしまった。
いえ、もしかしたら大会中は何ともなく、その後に亡くなったのかもしれませんけど、ただそう考えた方がより納得は行くとも思います。


普通に考えて、準決勝にトラウマを抱えているとはいえ、それを克服するために教え子に連れて行って貰うというのは変な話ではないかと思います。
しかし、「阿知賀」に関して言えば少し事情が異なります。
ある意味で、阿知賀の麻雀は松実露子さんから受け継いだ物だから。
母親の直接の指導を受けている松実姉妹は勿論、もしかしたら灼ちゃんや憧ちゃんもいて、そこに幼いハルちゃんも加わっていたかもしれません。彼女たちの源流には全て露子さんの教えがあるのではないかと思います。
「ドラを大事に」と言われた玄さんのように、名言はされていませんが宥姉もきっと同様の教えを露子さんから受けたのではないかと私は考えています。
そんな彼女たちと小さい頃から局を重ね、そして露子さんの愛弟子である赤土先生の教えを受けて、憧ちゃんは鳴きを駆使した速攻というスタイルを身に付けました。恐らくは、望さんからの手ほどきもあったことでしょう。
旅館の仕事があるので本腰を入れることはできなかったでしょうが、忙しくない平日の昼下がりに阿知賀女子に行って露子さんが麻雀部を指導すること自体は全く不自然ではありません。そういう意味では、憧ちゃんも色濃く松実露子さんの教えを受け継いでいるとも言えます。
唯一、穏乃のみが独り山で過ごすことによって山の神の能力を得ていましたが、小4から長い時間を赤土先生たちと過ごし、教えを受け、一緒に打ち続けて来たことには変わりありません。
この、皆で一緒に打ってきた時間の長さ、絆の濃さで阿知賀の「6人」を上回るチームを見付けることはできないでしょう。

だからこそ、一度は敗れ去ってしまったものの、松実露子さんの麻雀で勝ち上がることができたなら、それは自分が勝ち上がるのと同様に価値があり、無念を晴らしトラウマを乗り越えるにも十分なのではないかと。


3年ブーストなどものともせずに、大活躍を果たした赤土さん。

「阿知賀は急に強くなりすぎ」「説得力がない」
そんな意見を阿知賀編をリアルタイムで追っていた時に、多く見ました。
しかし、この少しずつシリーズ全体を通して紐解かれていく事実を見ていたら、決してそんなことはありません。
阿知賀ほど強くなるべくして強くなったチームはない。


そもそも、『咲-Saki-』『阿知賀編』『シノハユ』全ての共通点として、「母親の喪失」という事実があります。

言うまでもなく、咲さんのお母さん、松実露子さん、そして白築ナナさんです。
そして、咲さんや松実姉妹や慕ちゃんは、皆幼い頃から母や家族と麻雀で繋がって来ました。
彼女たちにとって麻雀というのは母娘や家族を繋ぐ絆そのものでもありました。
麻雀で発揮される自らに生まれた能力も、そこに生ずる想いの顕現です。
あったかい牌やドラは、おかーさんが大切にするように言ってくれたから。
鳥さんが大事な所で来てくれるのは、おかーさんとの思い出の品であった麻雀牌で最後に残った一牌が鳥さんであったこと、そして二羽の鳥の親子に自分と母親の姿を重ねたことから。
咲さんの場合は、「森林限界を超えた高い山の上 そこに花が咲くこともある おまえもその花のように―― 強く――」という姉・照の言葉を受けて。

咲-Saki-世界の能力は様々ですが、少なくとも彼女たちはそういった想いがそのまま力になっています。
それが、『咲-Saki-』シリーズの尊い所です。
数ある能力バトルモノでも、これだけ一つ一つの能力に曰くがあり、それを行使するだけで感動が生じてしまうようなものはありません。

赤木しげるは「オレたちが今取ったり取られたりしてるのは 実は点棒じゃねぇんだ プライドなんだよ」と言いました。
それで言うと、この世界で彼女たちが取ったり取られたりしているもの、それは「想い」でしょう。
せやから熱いんやろ!









結局は、そういうことです。

以下、雑多な呟きも。

FC、SFC、GB、GBA、メガドライブ他11機種のソフトが遊べるレトロフリークの話題から、松実姉妹がレトロゲームで遊ぶ本を作りたい、という本体の欲求に





松実姉妹レトロゲー本はいつか作りたいです。




憧ちゃんの誕生日、吉野に行けなかったのでくろちゃんでお祝いをしました。

そのくろちゃんは現在バイト募集中のようですので、是非!


SAさんの更新、いつも楽しみにしています。


さて、そんな所でそろそろシノハユの方へ行きます。
ネタバレなので未読の方、単行本派の方はご注意をば!






















































いよいよ始まる、小学生全国大会。
その注目の1回戦の相手は……


{69A426B4-EAB6-47BF-8FA2-B48F956F5670:01}

そろそろ殺しますか(目と目があって一秒)

おいコラ、慕ちゃんに何してくれてんだボンクラ
お前が迂回して大人しく着席しろボンクラ

と、思わず心が暗黒面に落ちそうになりましたが、その後の慕ちゃんの(みんな緊張してるのかな………)という超天使的解釈によって心健やかに穏やかになりました。
すばら……
これが白築慕ちゃんが白築慕ちゃんたる所以。
マーヴェラス…………
世界中の人が慕ちゃんのような優しい心を持って平和になりますように。


杏閑の夫婦感に安堵にも似た気持ちを覚えながら、ペロられてるが定着しつつあることに危機感を覚えつつも、信頼と実績の湯町代表。
盤石に勝利を収める姿に思わず拍手。

その後の「勝った!」の後のリチャードソンの「うん見てた」が可愛すぎて死にました。
何なのリチャードソンは慕ちゃんの彼女か何かなの?(錯乱)

そして、ここで重大な情報が。


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例の焼き鳥屋を特定するヒントが追加されました!

古めかしいカウンターのお店ということに加えて、ランチ営業はしていないと。
「これだけヒントを与えたのだから見付けてみよ」と立先生が仰ってるかのようです。

既にめぼしいお店には4軒ほど行きましたが、確証は得られていませんでした。
今度営業時間とも照らし合わせてみましょう。
とはいえ、焼き鳥屋って結構夜からの所も多いのでまだまだ範囲は広すぎて難しいですけれど。
そもそも実在しない可能性もありますが、これだけ出て来るということは実在するのだと立先生を信じて。
何よりもリチャ慕と編リチャの為ならば!


そして、二回戦ではいきなりあの与那嶺若菜ちゃんと激突!!

「俺の時給いくらかわかってんのか?」
という香ばしいセリフを吐く若菜ちゃんはジュニアモデルでもしてるんでしょうかね。

しかし、言葉はまだしも雀牌を投げつける仕草に、兒生ちゃんの仇でもあることもあいまって慕ちゃん激昂。
良いですね!
「心の中の前言撤回!」も使って行けるセリフです。

「イイ子の優等生は勝負に向かねえよ」(今すぐ帰らせてやる…!!)と、良い表情で露骨に噛ませ犬フラグを建てる若菜ちゃんかわいい。

「ちょっと声を荒らげたりしてビビらしゃまともに打ってこなくなるんだから
 小学生ほどやりやすい相手はないぜ」まったく小学生は最高だぜ!
というセリフも面白熱いです。
でも、ある意味でそれは麻雀の本質でもありますよね。
麻雀は自分が和了できる機会は単純に考えて1/4。であれば、残りの3/4で如何に相手を下ろすか。心を折るか。乱すか。
やり方はアレにせよ、そこにお気付きとはなかなかのなかなか。

この、攻撃を受けている女の子も人気が出ていそうですね。
皆成長後が気になります。

そして、慕ちゃんが早速11600で反撃する訳ですが、このタンピンイーペードラ1、どうせ突っ張るならリーチをかけても良いんじゃないかとも思いました。
ただ、恐らくこの大会のルールだと裏ドラがないんでしょうか。
それだとツモった場合のみ跳満で18000。
満貫でも点数は変わりませんし、であれば柔軟に動けて、かつ若菜ちゃんを懲らしめる意味でもダマで良いのかなと。


{E6577F15-EA36-4517-B828-91D5DDEC8F5D:01}

終了時、点数もさることながら……
見てください、この捨て牌!
他の3人が実に重そうに端牌整理に追われる中で、序盤から慕ちゃんだけ何と軽そうなことか。
完全に天使の羽が生えて誰も届かぬ高さで舞ってます。


最後に改心してしまうのがちょっと残念にも感じる若菜ちゃんですが、この咲-Saki-世界では悪人が悪人になりきらないというのもまた摂理。
それが故に気持ち良く読めるという部分もありますからね。
世界の楽園感が凄いんだ。

若菜ちゃんのありがとうございましたの下は、今話題の動体カット。
ちょっとトラックを走らせて頂きたいですね。


小禄ちゃんはやっぱり若菜ちゃんより強そう。
「つらよごしだよ」はよく言ってくれた! という感じですね。

いよいよTVにも映るということで、ナナさんに見てもらう期待も掛ける中、そんな小禄心ちゃん、そして丹羽菜穂子さんと共に迎える、上位二人抜けの三回戦。

島根のみんなの応援も受けながら、慕ちゃん頑張れ……!

シノハユは授業参観。


ところで、この面子での三回戦ということは。
当然、逆ブロックから上がって来るのは善野さん、そして我らが赤土晴絵さんということになるでしょうね。
慕ちゃんに勝って欲しいのは当然ですが、お義母さんの教えを受け継いで戦う赤土さんにも負けて欲しくない……
赤土さんの優勝で微笑む露子さんが見たい……
でも、赤土さんについて「小学校から全国優勝」などの評判がないということはそういうことなのかな、と思いつつ。
何せ、暫定世界最強の娘ですからね。
慕ちゃんなら仕方ない。
赤土さんには二位になって貰おう。

その前に、三回戦ですけど。
個人的には丹羽ちゃんに上がって欲しいなぁと思いつつ、来月の言動を楽しみにしていましょう。


咲日和は前号の阿知賀に続いて今回は永水と、完全に私を喜ばせに来て下さり本当にありがとうございます。




それにしても、最近本当に国際フォーラムが充実していますね(笑)
フォーラムマイスター藤森さんの活動状況も流石です。



だーはらさんは更に言うまでもなく。
兒生ちゃん完全にペロられてますね。

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